ReactJS FluxにおけるStoreとActionの役割と外部サービス連携

2024-07-27

ReactJS と ReactJS Flux における Store と Action の外部サービスとの連携

ReactJS と ReactJS Flux における Store と Action の外部サービスとの連携は、アプリケーションのデータ取得や操作を行う重要な要素です。適切な設計を行うことで、アプリケーションのモジュール性、テスト容易性、および保守性を向上させることができます。

Store と Action の役割

  • Action
    Store の状態を更新するためのイベントです。ユーザー操作や外部サービスからのイベントによって発生します。
  • Store
    アプリケーションの状態を保持するコンポーネントです。外部サービスから取得したデータや、ユーザー操作によって更新されたデータを保持します。

外部サービスとの連携

Store と Action は、以下の方法で外部サービスと連携することができます。

  • Middleware を使用して外部サービスを呼び出す
    Middleware を使用して、Action や Store 内での外部サービス呼び出しを制御することができます。
  • Store 内で外部サービスを呼び出す
    Store 内で外部サービスを呼び出し、取得したデータを Store の状態に更新することができます。

Store と Action を設計する際には、以下の点に注意する必要があります。

  • Action は Store の状態を更新するためのイベントであるべきです
    Action は外部サービスとの連携に関するロジックを含まず、Store の状態を更新するためのイベントであるべきです。
  • Store は純粋なデータストアであるべきです
    Store は外部サービスとの連携に関するロジックを含まず、データのみを保持するべきです。

以下の例は、ReactJS と ReactJS Flux を使用してユーザー情報を外部サービスから取得し、Store に更新するコードを示しています。

// Action
const FETCH_USER_INFO = 'FETCH_USER_INFO';

export const fetchUserInfo = (userId) => ({
  type: FETCH_USER_INFO,
  payload: {
    userId,
  },
});

// Store
class UserInfoStore {
  constructor() {
    this.state = {
      userInfo: null,
    };
  }

  reduce(action) {
    switch (action.type) {
      case FETCH_USER_INFO: {
        const { userId } = action.payload;

        // 外部サービスを呼び出す
        fetch(`https://api.example.com/users/${userId}`)
          .then((response) => response.json())
          .then((userInfo) => {
            this.setState({
              userInfo,
            });
          });

        break;
      }
      default:
        return this.state;
    }
  }
}

// Middleware
const fetchUserInfoMiddleware = (store) => (next) => (action) => {
  if (action.type === FETCH_USER_INFO) {
    const { userId } = action.payload;

    // 外部サービス呼び出しを制御する
    if (!store.getState().userInfo) {
      store.dispatch(fetchUserInfo(userId));
    }
  }

  return next(action);
};

// アプリケーション
const store = createStore(combineReducers({
  userInfo: new UserInfoStore(),
}), applyMiddleware(fetchUserInfoMiddleware));

store.dispatch(fetchUserInfo(1));



src/
├── actions/
│   └── fetchUserInfo.js
├── components/
│   └── UserInfo.js
├── middleware/
│   └── fetchUserInfoMiddleware.js
├── reducers/
│   └── userInfoReducer.js
├── store/
│   └── index.js
└── App.js

コード解説

1 actions/fetchUserInfo.js

// Action
const FETCH_USER_INFO = 'FETCH_USER_INFO';

export const fetchUserInfo = (userId) => ({
  type: FETCH_USER_INFO,
  payload: {
    userId,
  },
});

このファイルは、FETCH_USER_INFO という名前のアクションを定義します。このアクションは、ユーザー情報の取得に使用されます。

2 components/UserInfo.js

import React from 'react';
import { useSelector } from 'react-redux';

const UserInfo = () => {
  const userInfo = useSelector((state) => state.userInfo);

  if (!userInfo) {
    return <div>ユーザー情報を読み込み中...</div>;
  }

  return (
    <div>
      <p>名前: {userInfo.name}</p>
      <p>メールアドレス: {userInfo.email}</p>
    </div>
  );
};

export default UserInfo;

このファイルは、UserInfo という名前のコンポーネントを定義します。このコンポーネントは、Store からユーザー情報を読み込み、表示します。

3 middleware/fetchUserInfoMiddleware.js

import { FETCH_USER_INFO } from '../actions/fetchUserInfo';

const fetchUserInfoMiddleware = (store) => (next) => (action) => {
  if (action.type === FETCH_USER_INFO) {
    const { userId } = action.payload;

    if (!store.getState().userInfo) {
      store.dispatch(fetchUserInfo(userId));
    }
  }

  return next(action);
};

export default fetchUserInfoMiddleware;

このファイルは、fetchUserInfoMiddleware という名前のミドルウェアを定義します。このミドルウェアは、FETCH_USER_INFO アクションが dispatch されたときに、Store にユーザー情報が存在しない場合は、fetchUserInfo アクションを再度 dispatch します。

4 reducers/userInfoReducer.js

import { FETCH_USER_INFO } from '../actions/fetchUserInfo';

const initialState = {
  userInfo: null,
};

export default function userInfoReducer(state = initialState, action) {
  switch (action.type) {
    case FETCH_USER_INFO: {
      return {
        ...state,
        userInfo: action.payload.userInfo,
      };
    }
    default:
      return state;
  }
}

このファイルは、userInfoReducer という名前の reducer を定義します。この reducer は、Store の userInfo プロパティを更新します。

5 store/index.js

import { createStore, applyMiddleware } from 'redux';
import rootReducer from '../reducers';
import fetchUserInfoMiddleware from '../middleware/fetchUserInfoMiddleware';

const store = createStore(rootReducer, applyMiddleware(fetchUserInfoMiddleware));

export default store;

このファイルは、Store を作成します。

6 App.js

import React from 'react';
import { Provider } from 'react-redux';
import store from './store';
import UserInfo from './components/UserInfo';

const App = () => (
  <Provider store={store}>
    <UserInfo />
  </Provider>
);

export default App;

このファイルは、React アプリケーションのルートコンポーネントを定義します。

実行方法

npm install
npm start

ブラウザで http://localhost:3000 にアクセスすると、ユーザー情報が表示されます。

解説

  • Store を使用してデータを保持する
    userInfoReducer は、Store の userInfo プロパティにユーザー情報を
  • Action を使用して外部サービスを呼び出す
    fetchUserInfo アクションは、外部サービスを呼び出すために使用されます。



Action 内で外部サービスを呼び出す

説明

Action 内で直接外部サービスを呼び出し、取得したデータを Store に更新する方法です。

利点

  • コード量が少ない
  • シンプルで分かりやすい

欠点

  • 保守性が低い
  • テストしにくい
  • Action が複雑になりやすい


// Action
const FETCH_USER_INFO = 'FETCH_USER_INFO';

export const fetchUserInfo = (userId) => ({
  type: FETCH_USER_INFO,
  payload: {
    userId,
  },
});

// Store
class UserInfoStore {
  constructor() {
    this.state = {
      userInfo: null,
    };
  }

  reduce(action) {
    switch (action.type) {
      case FETCH_USER_INFO: {
        const { userId } = action.payload;

        // 外部サービスを呼び出す
        fetch(`https://api.example.com/users/${userId}`)
          .then((response) => response.json())
          .then((userInfo) => {
            this.setState({
              userInfo,
            });
          });

        break;
      }
      default:
        return this.state;
    }
  }
}
  • Action がシンプルになる
  • Store が複雑になりやすい
// Store
class UserInfoStore {
  constructor() {
    this.state = {
      userInfo: null,
    };
  }

  fetchUserInfo(userId) {
    // 外部サービスを呼び出す
    fetch(`https://api.example.com/users/${userId}`)
      .then((response) => response.json())
      .then((userInfo) => {
        this.setState({
          userInfo,
        });
      });
  }

  reduce(action) {
    switch (action.type) {
      case FETCH_USER_INFO: {
        const { userId } = action.payload;

        this.fetchUserInfo(userId);

        break;
      }
      default:
        return this.state;
    }
  }
}

Middleware を使用して外部サービスを呼び出す

Middleware を使用して、Action や Store 内での外部サービス呼び出しを制御する方法です。

  • Action と Store を独立させることができる
  • コード量が増える
// Middleware
const fetchUserInfoMiddleware = (store) => (next) => (action) => {
  if (action.type === FETCH_USER_INFO) {
    const { userId } = action.payload;

    // 外部サービス呼び出しを制御する
    if (!store.getState().userInfo) {
      store.dispatch(fetchUserInfo(userId));
    }
  }

  return next(action);
};

// アプリケーション
const store = createStore(combineReducers({
  userInfo: new UserInfoStore(),
}), applyMiddleware(fetchUserInfoMiddleware));

store.dispatch(fetchUserInfo(1));

どの方法が最適かは、アプリケーションの要件によって異なります。

  • テストしやすく、保守性の高い方法が必要な場合は、Store 内で外部サービスを呼び出す 方法または Middleware を使用して外部サービスを呼び出す 方法がおすすめです。
  • シンプルで分かりやすい方法が必要な場合は、Action 内で外部サービスを呼び出す 方法がおすすめです。

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