非TypeScriptライブラリも安心!TypeScriptでrequire.jsを使って外部ライブラリを読み込む

2024-06-27

TypeScript で外部の非 TypeScript ライブラリを使用する方法(require.js 使用例)

前提知識

このチュートリアルを理解するには、以下の知識が必要です。

  • TypeScript の基本的な構文
  • require.js の基本的な使い方

手順

  1. 型宣言ファイルの作成

    ライブラリで使用される変数、関数、クラスなどの型を宣言する必要があります。 これを行うには、.d.ts ファイルを作成します。 ファイル名はお好みで構いませんが、一般的にはライブラリ名にちなんだ名前が付けられます。

    例:ライブラリ名が external-lib の場合、型宣言ファイル名は external-lib.d.ts となります。

    .d.ts ファイルには、以下の内容を記述します。

    declare module 'external-lib' {
        // ライブラリの型宣言を記述
    }
    

    上記は基本的な構造であり、具体的な内容はライブラリによって異なります。 ライブラリのドキュメントなどを参考に、必要な型宣言を記述してください。

  2. require.js の設定ファイル (require.config.js など) に、型宣言ファイルのパスを指定する必要があります。

    require.config({
        paths: {
            'external-lib': 'path/to/external-lib.d.ts'
        }
    });
    

    上記の例では、external-lib.d.ts ファイルが path/to ディレクトリにあることを示しています。 実際のパスに合わせて修正してください。

  3. ライブラリの読み込みと使用

    TypeScript コードからライブラリを読み込み、使用する際には、以下の手順で行います。

    1. require.js を使用してライブラリを読み込む。
    2. 型宣言ファイルで宣言された型を使用して、ライブラリの機能を利用する。

    例:

    // ライブラリの読み込み
    require(['external-lib'], function(externalLib) {
        // 型宣言ファイルで宣言された型を使用してライブラリの機能を利用
        const result = externalLib.someFunction(argument);
        console.log(result);
    });
    

注意事項

  • 型宣言ファイルはあくまで TypeScript に対する情報提供であり、ライブラリの動作を保証するものではありません。
  • ライブラリのバージョンや API が変更された場合は、型宣言ファイルも更新する必要があります。

    上記以外にも、型定義ファイルなしで外部の非 TypeScript ライブラリを使用する方法があります。 ただし、いずれの方法も完全な型安全性を保証するものではないことに注意が必要です。

    ライブラリによっては、公式に提供されている型定義ファイルが存在する場合があります。 その場合は、型定義ファイルを利用することを強く推奨します。




    サンプルコード:require.js を使用して jQuery を読み込む

    前提

    • Node.js
    • npm
    • require.js
    • jQuery
    1. プロジェクトのセットアップ

      以下のコマンドを実行して、新しいプロジェクトを作成します。

      npm init -y
      

      作成された package.json ファイルに、以下の依存関係を追加します。

      {
          "dependencies": {
              "jquery": "^3.6.0",
              "requirejs": "^2.3.6"
          }
      }
      
    2. コードの作成

      以下のコードを index.ts ファイルに作成します。

      // 型宣言ファイルのパスを指定
      /// <reference path="path/to/jquery.d.ts" />
      
      // require.js の設定
      require.config({
          paths: {
              'jquery': 'node_modules/jquery/dist/jquery.min'
          }
      });
      
      // jQuery の読み込みと使用
      require(['jquery'], function($) {
          $(document).ready(function() {
              $('h1').text('Hello, TypeScript!');
          });
      });
      

      上記コードでは、以下の処理が行われます。

      1. /// <reference path="path/to/jquery.d.ts" /> ディレクティブを使用して、jQuery の型宣言ファイルのパスを指定します。
      2. require.config() 関数を使用して、require.js の設定を行います。 この設定では、jquery モジュールのエイリアスを node_modules/jquery/dist/jquery.min ファイルに設定しています。
      3. require(['jquery'], function($) { ... }) 式を使用して、jQuery ライブラリを読み込みます。
      4. jQuery の ready() イベントハンドラを使用して、DOM がロードされたら <h1> 要素のテキストを "Hello, TypeScript!" に変更します。
    3. node index.js
      

      ブラウザに Hello, TypeScript! と表示されることを確認します。

    説明

    この例では、require.js の paths オプションを使用して、jQuery モジュールのエイリアスを指定しています。 これにより、相対パスではなく、エイリアス名を使用して jQuery モジュールを読み込むことができます。

    また、jQuery の型宣言ファイルを使用することで、TypeScript コンパイラが jQuery ライブラリの型を認識し、型チェックを行うことができます。

    このサンプルコードは、require.js を使用して外部の非 TypeScript ライブラリを読み込む基本的な方法を示しています。 具体的な実装は、使用するライブラリやプロジェクトの要件によって異なる場合があります。




    TypeScript で外部の非 TypeScript ライブラリを使用するその他の方法

    Browserify や Webpack などのモジュールバンドラーを使用すると、JavaScript コードと型定義ファイルをバンドルして、単一の TypeScript ファイルにまとめることができます。 これにより、require.js を使用せずに、外部ライブラリを簡単に読み込むことができます。

    例:Browserify を使用して jQuery を読み込む

    1. 以下のコマンドを実行して、Browserify をインストールします。
    npm install --global browserify
    
      browserify index.ts -o bundle.js
      
      1. 作成された bundle.js ファイルを HTML ファイルに読み込みます。
      <script src="bundle.js"></script>
      

      TypeScript の declare キーワードを使用して、外部ライブラリの型を宣言することができます。 これにより、require.js やモジュールバンドラーを使用せずに、型安全にライブラリを使用することができます。

      例:declare キーワードを使用して jQuery を使用する

        declare module 'jquery' {
            // jQuery の型宣言を記述
        }
        
        // jQuery の読み込み
        import * as $ from 'jquery';
        
        // jQuery の使用
        $(document).ready(function() {
            $('h1').text('Hello, TypeScript!');
        });
        
        1. 上記のコードを実行するには、TypeScript コンパイラに --lib オプションを指定する必要があります。
        tsc index.ts --lib dom,es6
        

        環境変数を使用する

        一部のライブラリは、環境変数を使用して型定義ファイルの場所を指定することができます。 これにより、require.js やモジュールバンドラーを使用せずに、ライブラリを読み込むことができます。

        例:環境変数を使用して lodash を読み込む

          npm install lodash
          
            // 型宣言ファイルの場所を環境変数で指定
            const dtsPath = process.env.DTS_PATH || 'node_modules/@types/lodash/index.d.ts';
            
            // lodash の読み込み
            import * as _ from 'lodash';
            
            // lodash の使用
            console.log(_.join(['Hello', 'TypeScript!'], ' '));
            
            1. 以下のコマンドを実行して、DTS_PATH 環境変数を設定します。
            DTS_PATH=path/to/lodash.d.ts node index.js
            

            上記の方法はいずれも、完全な型安全性を保証するものではありません。 ライブラリのバージョンや API が変更された場合は、コードを更新する必要があります。

            これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。 状況に応じて適切な方法を選択してください。


              requirejs typescript


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