ReactJS安全なレンダリング方法

2024-10-27

ReactJSでは、dangerouslySetInnerHTMLというプロパティを使用して、直接HTML文字列をレンダリングすることができます。しかし、この方法はセキュリティリスクが高いため、可能な限り避けるべきです。

なぜ危険なのか?

  • XSS (Cross-Site Scripting) 脆弱性
    • 外部ソースから取得したHTMLを直接レンダリングすると、悪意のあるスクリプトが注入される可能性があります。
    • これは、ユーザーのセッションをハイジャックしたり、機密情報を盗んだりするなどの攻撃につながる恐れがあります。

安全な代替手段

  1. JSX を活用する

    • Reactの標準的な方法であり、最も安全なアプローチです。
    • HTML構造をJavaScriptの構文で直接記述できます。
    • 例:
    const myHtml = <h1>Hello, world!</h1>;
    return (
      <div>
        {myHtml}
      </div>
    );
    
  2. ライブラリを利用する

      • html-react-parser
      • react-html-parser



なぜdangerouslySetInnerHTMLが危険なのか?

繰り返しになりますが、dangerouslySetInnerHTMLは、直接HTML文字列をDOMに挿入するため、XSS攻撃の大きなリスクがあります。外部から取得したHTMLをそのまま使用すると、悪意のあるスクリプトが実行されてしまう可能性があります。

安全な代替手段とコード例

JSX を活用する

JSXは、JavaScriptの構文でHTML構造を記述できるReactの強力な機能です。Reactは、JSXを安全にコンパイルし、DOMにレンダリングします。

import React from 'react';

function SafeComponent(props) {
  const myString = '<strong>これは安全な文字列です</strong>';

  // JSXで直接HTML構造を記述
  return (
    <div>
      {myString}
    </div>
  );
}

この例では、myString変数にHTMLタグが含まれていますが、JSXによって安全にレンダリングされます。

コンポーネント化

より複雑なHTML構造の場合は、コンポーネントに分割して管理すると、コードが読みやすくなり、再利用性も高まります。

import React from 'react';

function MyButton(props) {
  return <button onClick={props.onClick}>{props.children}</button>;
}

function SafeComponent() {
  return (
    <div>
      <MyButton onClick={() => alert('クリックされました')}>クリック</MyButton>
    </div>
  );
}

この例では、ボタンの要素をMyButtonコンポーネントとして切り出しています。これにより、ボタンのスタイルや挙動を中央集権的に管理できます。

ライブラリを利用する

html-react-parserなどのライブラリを使うと、より柔軟にHTML文字列をパースしてReact要素に変換できます。

import React from 'react';
import htmlReactParser from 'html-react-parser';

function SafeComponent(props) {
  const myHtml = '<p>これは<strong>HTML文字列</strong>です</p>';

  return (
    <div>
      {htmlReactParser(myHtml)}
    </div>
  );
}

注意

  • 信頼できないソース
    信頼できないソースからのHTMLは、たとえライブラリを使用しても、セキュリティリスクが残る可能性があります。
  • 外部からの入力
    外部から取得したHTML文字列を直接レンダリングする場合は、必ずサニタイジング処理を行う必要があります。

dangerouslySetInnerHTMLは、セキュリティ上のリスクが高いため、可能な限り避けるべきです。JSX、コンポーネント化、ライブラリなど、安全な代替手段を積極的に活用しましょう。

重要なポイント

  • サニタイジング
    外部からの入力は必ずサニタイジング処理を行ってください。
  • ライブラリ
    より複雑なHTML処理に便利です。
  • コンポーネント化
    コードの再利用性と保守性を高めます。
  • JSX
    Reactの標準的な方法で、安全かつ柔軟にHTMLを記述できます。
  • DOMPurify
    ブラウザ上でHTMLをサニタイジングするためのライブラリです。
  • React Sanitizer
    Reactコンポーネントのセキュリティを強化するためのライブラリです。



  1. JSXの活用

    • Reactの標準的な方法で、HTML構造をJavaScriptの構文で直接記述します。
    • メリット
      • Reactが自動的にエスケープ処理を行い、XSSを防ぎます。
      • コンポーネント化しやすく、コードの再利用性が高まります。

    • const myString = '<strong>これは安全な文字列です</strong>';
      return (
        <div>
          {myString}
        </div>
      );
      
  2. コンポーネント化

    • HTML構造を小さなコンポーネントに分割することで、コードの可読性と保守性を高めます。
    • メリット
      • 各コンポーネントのロジックを分離できるため、デバッグが容易になります。
      • 再利用性の高いコンポーネントを作成できます。

    • function MyButton(props) {
        return <button onClick={props.onClick}>{props.children}</button>;
      }
      
    • メリット
      • より複雑なHTML構造を扱う場合に便利です。
      • カスタムの変換ロジックを実装できます。

    • import htmlReactParser from 'html-react-parser';
      
      const myHtml = '<p>これは<strong>HTML文字列</strong>です</p>';
      return (
        <div>
          {htmlReactParser(myHtml)}
        </div>
      );
      

reactjs



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