ReactJS安全なレンダリング方法
ReactJSでは、dangerouslySetInnerHTML
というプロパティを使用して、直接HTML文字列をレンダリングすることができます。しかし、この方法はセキュリティリスクが高いため、可能な限り避けるべきです。
なぜ危険なのか?
- XSS (Cross-Site Scripting) 脆弱性
- 外部ソースから取得したHTMLを直接レンダリングすると、悪意のあるスクリプトが注入される可能性があります。
- これは、ユーザーのセッションをハイジャックしたり、機密情報を盗んだりするなどの攻撃につながる恐れがあります。
安全な代替手段
-
JSX を活用する
- Reactの標準的な方法であり、最も安全なアプローチです。
- HTML構造をJavaScriptの構文で直接記述できます。
- 例:
const myHtml = <h1>Hello, world!</h1>; return ( <div> {myHtml} </div> );
-
ライブラリを利用する
-
html-react-parser
react-html-parser
なぜdangerouslySetInnerHTMLが危険なのか?
繰り返しになりますが、dangerouslySetInnerHTML
は、直接HTML文字列をDOMに挿入するため、XSS攻撃の大きなリスクがあります。外部から取得したHTMLをそのまま使用すると、悪意のあるスクリプトが実行されてしまう可能性があります。
安全な代替手段とコード例
JSX を活用する
JSXは、JavaScriptの構文でHTML構造を記述できるReactの強力な機能です。Reactは、JSXを安全にコンパイルし、DOMにレンダリングします。
import React from 'react';
function SafeComponent(props) {
const myString = '<strong>これは安全な文字列です</strong>';
// JSXで直接HTML構造を記述
return (
<div>
{myString}
</div>
);
}
この例では、myString
変数にHTMLタグが含まれていますが、JSXによって安全にレンダリングされます。
コンポーネント化
より複雑なHTML構造の場合は、コンポーネントに分割して管理すると、コードが読みやすくなり、再利用性も高まります。
import React from 'react';
function MyButton(props) {
return <button onClick={props.onClick}>{props.children}</button>;
}
function SafeComponent() {
return (
<div>
<MyButton onClick={() => alert('クリックされました')}>クリック</MyButton>
</div>
);
}
この例では、ボタンの要素をMyButton
コンポーネントとして切り出しています。これにより、ボタンのスタイルや挙動を中央集権的に管理できます。
ライブラリを利用する
html-react-parser
などのライブラリを使うと、より柔軟にHTML文字列をパースしてReact要素に変換できます。
import React from 'react';
import htmlReactParser from 'html-react-parser';
function SafeComponent(props) {
const myHtml = '<p>これは<strong>HTML文字列</strong>です</p>';
return (
<div>
{htmlReactParser(myHtml)}
</div>
);
}
注意
- 信頼できないソース
信頼できないソースからのHTMLは、たとえライブラリを使用しても、セキュリティリスクが残る可能性があります。 - 外部からの入力
外部から取得したHTML文字列を直接レンダリングする場合は、必ずサニタイジング処理を行う必要があります。
dangerouslySetInnerHTML
は、セキュリティ上のリスクが高いため、可能な限り避けるべきです。JSX、コンポーネント化、ライブラリなど、安全な代替手段を積極的に活用しましょう。
重要なポイント
- サニタイジング
外部からの入力は必ずサニタイジング処理を行ってください。 - ライブラリ
より複雑なHTML処理に便利です。 - コンポーネント化
コードの再利用性と保守性を高めます。 - JSX
Reactの標準的な方法で、安全かつ柔軟にHTMLを記述できます。
- DOMPurify
ブラウザ上でHTMLをサニタイジングするためのライブラリです。 - React Sanitizer
Reactコンポーネントのセキュリティを強化するためのライブラリです。
-
JSXの活用
- Reactの標準的な方法で、HTML構造をJavaScriptの構文で直接記述します。
- メリット
- Reactが自動的にエスケープ処理を行い、XSSを防ぎます。
- コンポーネント化しやすく、コードの再利用性が高まります。
- 例
const myString = '<strong>これは安全な文字列です</strong>'; return ( <div> {myString} </div> );
-
コンポーネント化
- HTML構造を小さなコンポーネントに分割することで、コードの可読性と保守性を高めます。
- メリット
- 各コンポーネントのロジックを分離できるため、デバッグが容易になります。
- 再利用性の高いコンポーネントを作成できます。
- 例
function MyButton(props) { return <button onClick={props.onClick}>{props.children}</button>; }
-
- メリット
- より複雑なHTML構造を扱う場合に便利です。
- カスタムの変換ロジックを実装できます。
- 例
import htmlReactParser from 'html-react-parser'; const myHtml = '<p>これは<strong>HTML文字列</strong>です</p>'; return ( <div> {htmlReactParser(myHtml)} </div> );
- メリット
reactjs