React: クラスコンポーネントでgetDerivedStateFromPropsを駆使!コンストラクタはもう古い?
React: コンポーネントコンストラクタが1回だけ呼ばれる理由
パフォーマンスの向上
コンストラクタは、コンポーネントのレンダリングとは独立して実行されます。コンポーネントがレンダリングされるたびにコンストラクタを呼び出すと、パフォーマンスが著しく低下します。コンストラクタを1回だけ呼び出すことで、このオーバーヘッドを回避できます。
一貫性の確保
コンポーネントの状態は、コンストラクタで初期化されます。コンストラクタが複数回呼び出されると、状態が予期せぬ方法で初期化される可能性があります。コンストラクタを1回だけ呼び出すことで、この問題を回避し、状態の一貫性を保つことができます。
ライフサイクルメソッドとの整合性
Reactには、コンポーネントのライフサイクルを管理するライフサイクルメソッドが用意されています。これらのメソッドは、コンポーネントが作成、更新、破棄されるときに呼び出されます。コンストラクタは、コンポーネントが作成されるときにのみ呼び出されるため、ライフサイクルメソッドとの整合性が保たれます。
Reactコンポーネントのコンストラクタは、コンポーネントが初めてインスタンス化されるときに1回だけ呼ばれます。これは、パフォーマンス、一貫性、ライフサイクルメソッドとの整合性を向上させるためです。
- クラスコンポーネントを使用する場合でも、コンストラクタで
setState()
を呼び出すことは避けてください。代わりに、コンポーネントの状態を直接初期化してください。 - 関数コンポーネントにはコンストラクタがありません。代わりに、
useState
フックを使用して状態を初期化できます。
React コンストラクタの使用例
class Counter extends React.Component {
constructor(props) {
super(props);
this.state = { count: 0 };
}
incrementCount = () => {
this.setState((prevState) => ({ count: prevState.count + 1 }));
};
render() {
return (
<div>
<h1>カウント: {this.state.count}</h1>
<button onClick={this.incrementCount}>インクリメント</button>
</div>
);
}
}
ReactDOM.render(<Counter />, document.getElementById('root'));
この例では、Counter
というコンポーネントを作成します。このコンポーネントは、count
というステートを持ち、ボタンをクリックするたびにカウントを1増やすことができます。
コンストラクタは、this.state
を使用してコンポーネントの状態を初期化するために使用されます。この例では、count
ステートは0に初期化されています。
incrementCount
メソッドは、カウントを1増やすために使用されます。このメソッドは、setState()
を使用してステートを更新します。
render()
メソッドは、コンポーネントのUIを返します。この例では、render()
メソッドは、<h1>
タグとbutton
タグを返します。<h1>
タグは、現在のカウント値を表示します。button
タグは、incrementCount
メソッドを呼び出すときにクリックされます。
この例は、Reactコンストラクタを使用してコンポーネントの状態を初期化し、メソッドをバインドする方法を示しています。
- 外部ライブラリの初期化
- データのフェッチ
- サブスクリプションの設定
- 非同期操作の実行
Reactコンポーネントのコンストラクタ代替手段
関数コンポーネントと useState フック
関数コンポーネントは、ステートレスで再利用可能なコンポーネントです。コンストラクタを必要とせず、useState
フックを使用して状態を管理できます。
function Counter() {
const [count, setCount] = useState(0);
const incrementCount = () => {
setCount(count + 1);
};
return (
<div>
<h1>カウント: {count}</h1>
<button onClick={incrementCount}>インクリメント</button>
</div>
);
}
クラスコンポーネントと getDerivedStateFromProps メソッド
getDerivedStateFromProps
メソッドは、コンポーネントが新しいpropsを受け取ったときに呼び出されます。このメソッドを使用して、コンポーネントの状態を更新できます。コンストラクタを使用する代わりに、このメソッドを使用して状態を初期化することもできます。
class Counter extends React.Component {
static getDerivedStateFromProps(nextProps, prevState) {
if (nextProps.initialCount !== prevState.count) {
return { count: nextProps.initialCount };
}
return null;
}
incrementCount = () => {
this.setState((prevState) => ({ count: prevState.count + 1 }));
};
render() {
return (
<div>
<h1>カウント: {this.state.count}</h1>
<button onClick={this.incrementCount}>インクリメント</button>
</div>
);
}
}
カスタムフック
カスタムフックは、再利用可能なロジックをカプセル化するために使用できる関数です。コンポーネントの状態を管理するためにカスタムフックを使用することもできます。
const useCounter = (initialCount) => {
const [count, setCount] = useState(initialCount);
const incrementCount = () => {
setCount(count + 1);
};
return { count, incrementCount };
};
function Counter() {
const { count, incrementCount } = useCounter(0);
return (
<div>
<h1>カウント: {count}</h1>
<button onClick={incrementCount}>インクリメント</button>
</div>
);
}
React Context
React Contextは、コンポーネントツリー全体でデータを共有するために使用できる仕組みです。コンポーネントの状態を管理するためにContextを使用することもできます。
const CountContext = React.createContext(0);
const CounterProvider = ({ children }) => {
const [count, setCount] = useState(0);
const incrementCount = () => {
setCount(count + 1);
};
return (
<CountContext.Provider value={{ count, incrementCount }}>
{children}
</CountContext.Provider>
);
};
function Counter() {
const { count, incrementCount } = useContext(CountContext);
return (
<div>
<h1>カウント: {count}</h1>
<button onClick={incrementCount}>インクリメント</button>
</div>
);
}
いつコンストラクタを使用すべきか
コンストラクタは、以下のいずれかに該当する場合にのみ使用する必要があります。
- インスタンス固有のプロパティを初期化する必要がある
- サブスクリプションを設定する必要がある
- 非同期操作を実行する必要がある
ほとんどの場合、コンストラクタの代わりに上記の方法を使用することをお勧めします。これらの方法は、より簡潔で、テストしやすく、コンポーネントロジックを理解しやすくなります。
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