React.js フォームコンポーネントにおける状態管理:useState vs. useRef
React.js フォームコンポーネントにおける useState
と useRef
の比較
useState
は、状態変数と更新関数を定義するために使用されます。フォームコンポーネントでは、入力値やフォームの状態を表す状態変数を定義するために使用できます。
useRef
は、可変参照を作成するために使用されます。フォームコンポーネントでは、DOM 要素への参照や、入力値を保持するための変数を作成するために使用できます。
どちらを使用すべきか?
機能 | useState | useRef |
---|---|---|
状態変数の定義 | ○ | ✕ |
DOM 要素への参照 | ✕ | ○ |
入力値の保持 | ○ | ○ |
パフォーマンス | 軽快 | 軽量 |
再レンダリング | 頻繁 | 少ない |
以下は、それぞれのフックを使用する際の例です。
useState
を使用した例
const [inputValue, setInputValue] = useState('');
const handleChange = (event) => {
setInputValue(event.target.value);
};
<input value={inputValue} onChange={handleChange} />
useRef
を使用した例
const inputRef = useRef('');
const handleChange = (event) => {
inputRef.current.value = event.target.value;
};
<input ref={inputRef} onChange={handleChange} />
どちらのフックを使用するかは、フォームコンポーネントの要件によって異なります。
- 再レンダリングを減らしたい場合は、
useRef
を使用することを検討してください。 - DOM 要素への参照や、入力値を保持するための変数を作成する必要がある場合は、
useRef
を使用します。 - 状態変数を定義する必要がある場合は、
useState
を使用します。
const App = () => {
const [inputValue, setInputValue] = useState('');
const handleChange = (event) => {
setInputValue(event.target.value);
};
return (
<div>
<input value={inputValue} onChange={handleChange} />
<p>入力値: {inputValue}</p>
</div>
);
};
このコードでは、useState
フックを使用して inputValue
という状態変数を定義しています。useState
フックは、初期値と更新関数を返します。この場合、初期値は空の文字列です。
handleChange
関数は、event
オブジェクトを受け取り、event.target.value
を使用して inputValue
を更新します。
const App = () => {
const inputRef = useRef('');
const handleChange = (event) => {
inputRef.current.value = event.target.value;
};
return (
<div>
<input ref={inputRef} onChange={handleChange} />
<p>入力値: {inputRef.current.value}</p>
</div>
);
};
このコードでは、useRef
フックを使用して inputRef
という参照を作成しています。useRef
フックは、初期値を含むオブジェクトを返します。この場合、初期値は空の文字列です。
どちらのコードも、ユーザー入力を受け取って表示するフォームコンポーネントを実装しています。しかし、それぞれ異なる方法で状態を管理しています。
useRef
を使用した例では、inputRef.current.value
を使用して入力値を追跡しています。useState
を使用した例では、状態変数inputValue
を使用して入力値を追跡しています。
- 状態管理ライブラリを使用する
Redux や Zustand などの状態管理ライブラリを使用すると、フォームコンポーネントの状態を管理しやすくなります。これらのライブラリは、状態変数の定義、更新、アクセスするための便利な方法を提供します。
- コンポーネントの状態を持ち上げる
フォームコンポーネントが親コンポーネントに状態を公開する必要がある場合は、コンポーネントの状態を持ち上げる必要があります。これは、useState
フックを使用して状態変数を定義し、props
を介して子コンポーネントに渡すことによって行われます。
- カスタムフックを使用する
フォームコンポーネントで繰り返し使用するロジックをカプセル化するために、カスタムフックを作成できます。カスタムフックは、useState
や useRef
などの他のフックを使用して状態を管理できます。
どの方法を使用するべきか?
使用する方法は、フォームコンポーネントの要件と開発者の好みによって異なります。
- フォームコンポーネントで繰り返し使用するロジックをカプセル化したい場合は、カスタムフックを作成できます。
- フォームコンポーネントが親コンポーネントに状態を公開する必要がある場合は、コンポーネントの状態を持ち上げる必要があります。
- 複雑なフォームコンポーネントの場合は、状態管理ライブラリを使用することを検討してください。
- シンプルなフォームコンポーネントの場合は、
useState
やuseRef
を使用するのが十分です。
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