Reactでデータフェッチングをもっと簡単に!useSWR、react-query、Apollo Client徹底解説
React.jsにおけるサーバーサイドデータフェッチとレンダリング
サーバーサイドレンダリング (SSR)
SSRは、サーバー側でReactコンポーネントをレンダリングし、完全にレンダリングされたHTMLページをクライアントに送信する技術です。これにより、以下の利点が得られます。
- ファーストペイントの高速化: クライアントはすぐにコンテンツを表示できるため、ユーザーにとっての読み込み時間が短くなります。
- SEOの向上: 検索エンジンはレンダリング済みのHTMLを認識しやすいため、検索結果でのランキングが向上する可能性があります。
- パフォーマンスの向上: データフェッチとレンダリングがサーバー側で行われるため、クライアント側の処理負荷が軽減されます。
SSRは以下のツールを使用して実装できます。
- Next.js: SSRに特化したReactフレームワークです。
- ReactDOMServer: Reactライブラリに含まれるSSR用のAPIです。
- Apache Handlers: Apacheサーバー上でSSRを行うためのモジュールです。
データフェッチングコンポーネント
データフェッチングコンポーネントは、Reactコンポーネント内でデータをフェッチし、そのデータを元にレンダリングを行う方法です。主に以下のライブラリが利用されます。
- useSWR: SWRは、データをフェッチしてキャッシュするフックです。
- react-query: データフェッチングとキャッシュを管理するためのライブラリです。
- Apollo Client: GraphQL APIと連携するためのライブラリです。
データフェッチングコンポーネントは、SSRよりも柔軟性が高いという利点があります。しかし、ファーストペイントの速度やSEOに関してはSSRの方が有利です。
どちらを選ぶべきか
SSRとデータフェッチングコンポーネントのどちらを選ぶべきかは、アプリケーションの要件によって異なります。
- ファーストペイントの速度とSEOが重要であれば、SSRがおすすめです。
- 複雑なデータフェッチングやリアルタイムデータの更新が必要であれば、データフェッチングコンポーネントがおすすめです。
- アプリケーションの要件に応じて、SSRとデータフェッチングコンポーネントを組み合わせることも可能です。
Next.jsを使用したサーバーサイドレンダリング
import React from 'react';
import { getStaticProps } from 'next';
export async function getStaticProps() {
const res = await fetch('https://jsonplaceholder.typicode.com/posts');
const data = await res.json();
return {
props: {
posts: data,
},
};
}
const Index = ({ posts }) => {
return (
<div>
<h1>ブログ投稿</h1>
{posts.map((post) => (
<div key={post.id}>
<h2>{post.title}</h2>
<p>{post.body}</p>
</div>
))}
</div>
);
};
export default Index;
この例では、getStaticProps
関数を使用してAPIからデータをフェッチしています。この関数は、レンダリング前に実行され、その結果がprops
としてコンポーネントに渡されます。
useSWRを使用したデータフェッチングコンポーネント
次の例は、useSWR
を使用してAPIからデータを取得し、それをコンポーネント内でレンダリングする方法を示します。
import React from 'react';
import useSWR from 'swr';
const fetcher = (url) => fetch(url).then((res) => res.json());
const MyComponent = () => {
const { data, error } = useSWR('/api/data', fetcher);
if (error) return <div>エラーが発生しました: {error.message}</div>;
if (!data) return <div>データが読み込まれています...</div>;
return (
<div>
<h1>データ</h1>
{data.map((item) => (
<div key={item.id}>
<h2>{item.title}</h2>
<p>{item.description}</p>
</div>
))}
</div>
);
};
export default MyComponent;
Suspenseは、React 16.8で導入された機能で、データフェッチ中にコンポーネントをレンダリングするための仕組みを提供します。これにより、ユーザーインターフェースが応答的でスムーズになるように、データの読み込み中にローディングプレースホルダを表示することができます。
例:
import React, { useState, Suspense } from 'react';
const fetchData = async () => {
const response = await fetch('https://jsonplaceholder.typicode.com/posts');
const data = await response.json();
return data;
};
const MyComponent = () => {
const [posts, setPosts] = useState([]);
const fetchPosts = async () => {
const data = await fetchData();
setPosts(data);
};
useEffect(() => {
fetchPosts();
}, []);
return (
<div>
<h1>ブログ投稿</h1>
<Suspense fallback={<div>データを読み込み中...</div>}>
{posts.map((post) => (
<div key={post.id}>
<h2>{post.title}</h2>
<p>{post.body}</p>
</div>
))}
</Suspense>
</div>
);
};
export default MyComponent;
データフロー管理ライブラリ
ReduxやMobXなどのデータフロー管理ライブラリを使用して、サーバーから取得したデータをアプリケーション全体に管理することもできます。これらのライブラリは、データのキャッシュ、更新、同期を容易にすることができます。
サーバーサイドレンダリングフレームワーク
Next.js以外にも、GatsbyやRemixなどのサーバーサイドレンダリングに特化したフレームワークがいくつか存在します。これらのフレームワークは、SSRをより簡単に実装するためのツールと機能を提供しています。
最適な方法の選択
使用する方法は、アプリケーションの要件、データの性質、パフォーマンス要件などによって異なります。
- シンプルなデータフェッチングと高速なファーストペイントが必要であれば、Next.jsのようなSSRフレームワークがおすすめです。
- 複雑なデータフェッチングやリアルタイムデータの更新が必要であれば、データフェッチングコンポーネントとSuspenseを組み合わせることを検討してください。
- 大規模なアプリケーションでデータフローを管理する必要がある場合は、ReduxやMobXなどのデータフロー管理ライブラリが役立ちます。
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