this.setState()はNG?React、Flux、Reduxにおける状態更新の落とし穴

2024-06-23

React、Flux、Reduxにおける this.setState()の使用について

React、Flux、Redux を使用する場合、コンポーネントの状態を更新するために this.setState() を使用するべきかどうか疑問に思うことがあります。

このガイドでは、それぞれのケースにおける this.setState() の適切な使用方法について詳しく説明します。

React では、this.setState() を使用してコンポーネントの状態を更新します。 コンポーネントの状態は、コンポーネント自身の内部で使用するデータであり、他のコンポーネントからは直接アクセスできません。

this.setState() を呼び出すと、React はコンポーネントを再レンダリングします。 これは、コンポーネントのレンダリングロジックが、更新された状態を反映するように更新されることを意味します。

Flux における this.setState()

Flux アーキテクチャでは、単一方向のデータフローを使用してアプリケーションの状態を管理します。

このアーキテクチャでは、this.setState() を使用してコンポーネントの状態を更新することは 避けるべきです。 代わりに、ストアと呼ばれる中央集約型ステート管理機構を使用する必要があります。

ストアは、アプリケーション全体の状態を保持し、ディスパッチャーと呼ばれるコンポーネントからのアクションに応答して状態を更新します。

コンポーネントは、ストアから状態にアクセスし、ストアにディスパッチすることで状態を更新できます。

Redux は、Flux アーキテクチャを実装するための JavaScript ライブラリです。 Redux でも、this.setState() を使用してコンポーネントの状態を更新することは 避けるべきです

Redux では、ストアを使用してアプリケーションの状態を管理し、ディスパッチャーを使用してストアを更新します。

いつ this.setState() を使用するべきか

以下のケースでは、this.setState() を使用することが適切です。

  • ローカルコンポーネント状態: コンポーネント自身の内部でのみ使用するローカルな状態を更新する場合。
  • 一時的な状態: コンポーネントが一時的にのみ保持する必要がある一時的な状態を更新する場合。
  • 非 Redux 状態: Redux で管理されていない状態を更新する場合。
  • React では、コンポーネントの状態を更新するために this.setState() を使用します。
  • Flux および Redux では、ストアを使用してアプリケーションの状態を管理し、this.setState() は使用しません。
  • ローカルコンポーネント状態、一時的な状態、または非 Redux 状態を更新する場合にのみ this.setState() を使用します。



    Reactにおける this.setState()

    import React from 'react';
    
    class Counter extends React.Component {
      constructor(props) {
        super(props);
        this.state = { count: 0 };
      }
    
      incrementCount = () => {
        this.setState((prevState) => ({ count: prevState.count + 1 }));
      };
    
      render() {
        return (
          <div>
            <p>カウント: {this.state.count}</p>
            <button onClick={this.incrementCount}>インクリメント</button>
          </div>
        );
      }
    }
    
    export default Counter;
    

    この例では、Counter コンポーネントは this.setState() を使用して内部状態である count を更新します。

    incrementCount メソッドは、this.setState() を呼び出して count の値を 1 増やします。

    Flux における this.setState()

    import React from 'react';
    import Dispatcher from './Dispatcher';
    
    class TodoList extends React.Component {
      constructor(props) {
        super(props);
        this.state = { todos: [] };
      }
    
      componentDidMount() {
        Dispatcher.on('todoAdded', (newTodo) => {
          this.setState((prevState) => ({
            todos: [...prevState.todos, newTodo],
          }));
        });
      }
    
      render() {
        return (
          <div>
            <ul>
              {this.state.todos.map((todo) => (
                <li key={todo.id}>{todo.text}</li>
              ))}
            </ul>
          </div>
        );
      }
    }
    
    export default TodoList;
    

    しかし、このコードは Flux アーキテクチャのベストプラクティスではありません

    Dispatcher から todoAdded イベントを受信したときに、this.setState() を使用して todos の状態を更新しています。

    Flux では、ストアを使用してアプリケーションの状態を管理し、コンポーネントはストアから状態にアクセスし、ストアにディスパッチすることで状態を更新する必要があります。

    Redux における this.setState()

    import React from 'react';
    import { connect } from 'react-redux';
    
    class Counter extends React.Component {
      incrementCount = () => {
        this.props.dispatch({ type: 'INCREMENT_COUNT' });
      };
    
      render() {
        return (
          <div>
            <p>カウント: {this.props.count}</p>
            <button onClick={this.incrementCount}>インクリメント</button>
          </div>
        );
      }
    }
    
    function mapStateToProps(state) {
      return {
        count: state.count,
      };
    }
    
    function mapDispatchToProps(dispatch) {
      return {
        dispatch,
      };
    }
    
    export default connect(mapStateToProps, mapDispatchToProps)(Counter);
    

    代わりに、connect 関数を使用して Redux ストアに接続し、dispatch プロパティを使用してストアを更新します。

    incrementCount メソッドは、INCREMENT_COUNT アクションをディスパッチすることでストアを更新します。

    このアクションは、reducer によって処理され、ストアの状態が更新されます。

    mapStateToProps 関数は、ストアの状態からコンポーネントに必要なプロパティを抽出します。

    これらのプロパティは、コンポーネントの props として渡されます。

    このサンプルコードは、React、Flux、Redux における this.setState() の使用方法を示しています。




    Reactにおけるthis.setState()以外の状態更新方法

    ローカルステートは、コンポーネント内でのみ使用される状態です。 this.state を使用して設定できます。

    利点:

    • シンプルで理解しやすい
    • コンポーネント内で完結するため、コードが分かりやすい
    • 親コンポーネントから直接アクセスできない
    • 状態の更新がコンポーネントの再レンダリングをトリガーするため、パフォーマンスに影響を与える可能性がある

    Redux は、単一方向データフローアーキテクチャに基づいたステート管理ライブラリです。

    • アプリケーション全体の状態を一元管理できる
    • 状態の更新が予測可能で、デバッグしやすい
    • パフォーマンスに優れている
    • 学習曲線がある
    • 複雑なアプリケーションでは、コードが冗長になる可能性がある

    MobX は、オブザーバブルな状態管理ライブラリです。

    • 状態の変化を自動的に追跡し、コンポーネントを再レンダリングする
    • シンプルで直感的な API を提供する
    • Redux ほど強力ではない
    • パフォーマンスが問題になる可能性がある

    useContext フックは、コンポーネントツリー全体で状態を共有するために使用できます。

    • Redux や MobX を導入する必要がない
    • グローバルステートの使用を助長するため、コードがわかりにくくなる可能性がある

    以下の点を考慮する必要があります。

    • アプリケーションの複雑性
    • 状態管理の要件
    • パフォーマンス要件
    • 開発者の経験

    this.setState() 以外にも、React におけるコンポーネントの状態を更新する方法がいくつかあります。

    それぞれの方法には、利点と欠点があります。

    アプリケーションのニーズを考慮し、適切な方法を選択することが重要です。


    reactjs flux redux


    Reactコンポーネントの状態を外部から更新! サーバーレスポンスでスイスイ更新

    ここでは、Reactコンポーネントの状態を外部から更新する方法について、2つの主要なアプローチと、それぞれの注意点について詳しく解説します。setState を非同期的に呼び出す最も基本的な方法は、setState 関数を非同期的に呼び出すことです。以下の例のように、componentDidMount やイベントハンドラ内で、サーバーレスポンスを受け取った後に setState を呼び出すことができます。...


    【React】Select要素の警告「Use the defaultValue or value props on instead of setting `selected` on」の原因と解決策

    この警告は、Reactアプリケーションで <select> 要素を使用している際に発生する可能性があります。この警告は、<option> 要素に selected 属性を設定している場合に表示されます。警告の意味この警告は、<select> 要素の初期値を設定するには、defaultValue または value プロップを使用するべきであることを示しています。selected 属性を使用することは非推奨であり、将来のバージョンの React で動作しなくなる可能性があります。...


    JavaScriptとReact.jsにおける配列オブジェクトへの新規属性作成時の「Object is not extensible」エラーを解決

    JavaScriptで配列オブジェクトに新しい属性を作成しようとすると、「Object is not extensible」エラーが発生することがあります。これは、オブジェクトが拡張不可の状態になっていることを意味します。このエラーは、React...


    ReduxにおけるmapStateToPropsとmapDispatchToPropsの理解と、mapStateToPropsなしでのmapDispatchToProps利用について

    Reduxは、Reactアプリケーションにおける状態管理を容易にするためのライブラリです。mapStateToPropsとmapDispatchToPropsは、コンポーネントとReduxストア間の接続を確立する重要な役割を担っています。mapStateToPropsは、Reduxストア内の状態の一部をコンポーネントのプロパティとしてマッピングする関数です。コンポーネントは、mapStateToPropsを通して必要な状態情報にアクセスし、UIのレンダリングやイベント処理などに活用することができます。...


    【保存版】ReactでMaterial UI IconsのカラーをCSS、ThemeProvider、useStylesで変更する方法

    方法 1: CSSスタイルを使用するCSSファイルを作成し、Material UI IconsのCSSクラスセレクタを定義します。desired color を color プロパティに設定します。CSSファイルをReactコンポーネントにインポート**します。...


    SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



    React RouterでURLがリフレッシュや手動入力時に機能しない場合の解決策

    この問題の原因は、React-routerがブラウザの履歴と連携してURLを管理しているためです。リフレッシュや手動入力によってURLが変更されると、React-routerは履歴と一致しないため、適切なページに遷移できない場合があります。


    【初心者向け】ReactでStateとPropsを使いこなすためのポイント

    コンポーネント自身の状態を表します。ユーザー入力や時間経過によって変化します。コンポーネント内でのみアクセス可能で、変更はthis. setState()メソッドを使用して行います。例:ボタンのクリック状態、入力されたテキスト、カウントダウンタイマーの残り時間など。


    redux-thunk vs redux-promise:Reduxで非同期処理を行うミドルウェアの比較

    非同期処理とは、プログラムの実行が一時的に停止し、別の処理が実行される処理のことです。例えば、APIリクエストやファイル読み込みなどが非同期処理に該当します。Reduxは同期処理を前提として設計されているため、非同期処理を直接扱うにはいくつかの問題があります。


    徹底比較!Reduxアプリケーションにおける非同期処理:Redux-Saga vs Redux-Thunk

    ジェネレータによるコードの簡潔性: ES6ジェネレータを使用することで、複雑な非同期処理を分かりやすく記述できます。並行処理とキャンセル: 複数の非同期処理を同時に実行したり、必要に応じてキャンセルしたりできます。テストの容易さ: ジェネレータはテストしやすい構造になっています。


    【React】子コンポーネントでの状態変更を親コンポーネントに検知させたい

    最も一般的な方法は、子コンポーネントにコールバック関数を渡し、その関数を呼び出すことで親コンポーネントの状態を更新する方法です。親コンポーネントこの方法では、子コンポーネントは updateCount 関数を呼び出すことで、親コンポーネントの count 状態を更新することができます。


    Redux ストアの状態をリセットする方法(JavaScript)

    専用のアクションタイプを使用する最も一般的な方法は、専用のアクションタイプを作成して、そのアクションを dispatch することです。このアクションタイプは、Reducer によって処理され、ストアの状態を初期状態に戻すようにします。この例では、RESET_STATEというアクションタイプが定義されています。このアクションが dispatch されると、Reducer は initialState を返し、ストアの状態が初期状態にリセットされます。


    mapDispatchToPropsを使いこなして、ReactコンポーネントとReduxストアの通信をマスターしよう

    mapDispatchToPropsの役割Action Creatorをコンポーネントに接続するコンポーネントからActionをディスパッチするコンポーネントとReduxストア間の通信を管理するmapDispatchToPropsは、connect関数と共に使用されます。connect関数は、コンポーネントをReduxストアに接続するための高階関数です。mapDispatchToPropsは、connect関数の第二引数として渡されます。


    【初心者向け】ReactJSでコンポーネント作成時に役立つ!JSX.Element、ReactNode、ReactElementの使い分け

    ReactJSでコンポーネントを作成する際、JSX. Element、ReactNode、ReactElementという3つの型がよく使われます。 これらの型は似ていますが、それぞれ異なる意味を持ち、異なる場面で使用されます。JSX. Elementは、JSX式から生成されるオブジェクトを表します。 JSX式は、HTMLに似た構文でReactコンポーネントを記述するためのものです。 JSX