React Router クエリパラメータ取得解説
React Router は、React アプリケーションにおけるルーティングを管理するためのライブラリです。クエリ文字列とは、URL の "?" 以降に付与されるパラメータの集合で、通常は検索条件やフィルタリングなどに使用されます。
React Router v6 以降
React Router v6 以降では、useSearchParams
フックを使用してクエリ文字列のパラメータを取得することができます。
import { useSearchParams } from 'react-router-dom';
function MyComponent() {
const [searchParams, setSearchParams] = useSearchParams();
const paramValue = searchParams.get('paramName'); // パラメータ値を取得
// パラメータを変更したい場合は setSearchParams を使用
setSearchParams({ paramName: 'newValue' });
return (
<div>
<p>パラメータ値: {paramValue}</p>
</div>
);
}
setSearchParams
関数を使用してクエリ文字列のパラメータを変更することができます。searchParams.get('paramName')
で指定した名前のパラメータの値を取得できます。useSearchParams
フックは、クエリ文字列のパラメータをオブジェクトとして管理する状態と、その状態を更新するための関数を提供します。
React Router v4 以前では、location.search
プロパティを使用してクエリ文字列を取得し、自分で解析する必要がありました。しかし、この方法は推奨されていません。代わりに、query-string
のようなライブラリを使用することを検討してください。
注意点
- クエリ文字列の値を直接信頼することはセキュリティリスクとなる可能性があります。適切なバリデーションとサニタイズを行うことが重要です。
- クエリ文字列は、URL の一部として公開されるため、機密情報を扱う場合は注意が必要です。
React Router v6 以後では、useSearchParams
フックがクエリ文字列の操作を簡素化します。適切な方法を使用して、安全かつ効率的にクエリ文字列のパラメータを取得・操作しましょう。
- query-string ライブラリ: [invalid URL removed]
- React Router ドキュメント: [invalid URL removed]
- 専門用語については、日本語での適切な訳語を使用し、必要に応じて注釈を付けています。
- 日本語でのコード解説は、理解しやすさを優先して、簡潔かつ明瞭な表現を心がけました。
- JavaScript コードやライブラリ名はそのまま英語表記としています。
React Router でクエリパラメータを取得するコード例の詳細解説
コード例
import { useSearchParams } from 'react-router-dom';
function MyComponent() {
const [searchParams, setSearchParams] = useSearchParams();
const paramValue = searchParams.get('paramName'); // パラメータ値を取得
// パラメータを変更したい場合は setSearchParams を使用
setSearchParams({ paramName: 'newValue' });
return (
<div>
<p>パラメータ値: {paramValue}</p>
</div>
);
}
コードの解説
useSearchParams フックのインポート
import { useSearchParams } from 'react-router-dom';
useSearchParams
は、React Router が提供するフックです。このフックを使うことで、現在の URL のクエリパラメータにアクセスし、その値を取得したり、変更したりすることができます。
クエリパラメータの状態と更新関数
const [searchParams, setSearchParams] = useSearchParams();
useSearchParams
を呼び出すと、2つの値が返されます。- searchParams
現在の URL のクエリパラメータを表すオブジェクトです。 - setSearchParams
クエリパラメータを変更するための関数です。新しいクエリパラメータのオブジェクトを渡すと、URL が更新されます。
- searchParams
パラメータ値の取得
const paramValue = searchParams.get('paramName');
- 取得した値は、
paramValue
変数に格納されます。
パラメータの変更
setSearchParams({ paramName: 'newValue' });
- この関数を呼び出すと、ブラウザの URL が自動的に更新され、新しいクエリパラメータが反映されます。
setSearchParams
関数を使って、paramName
の値をnewValue
に変更しています。
JSX で値を表示
<p>パラメータ値: {paramValue}</p>
- 取得したパラメータの値
paramValue
を、JSX の中で表示しています。
コードの動作
- コンポーネントがレンダリングされると、
useSearchParams
が呼ばれ、現在の URL のクエリパラメータがsearchParams
オブジェクトに格納されます。 paramName
という名前のパラメータの値がget
メソッドで取得され、paramValue
変数に代入されます。- JSX の中で、
paramValue
の値がp
タグ内に表示されます。 setSearchParams
を呼び出すと、URL が更新され、新しいクエリパラメータが反映されます。
実用的な例
- ページネーション
ページ番号をクエリパラメータに含めて、ページ遷移を行う。 - フィルタリング
商品一覧ページで、カテゴリや価格などのフィルタ条件をクエリパラメータで指定する。 - 検索機能
検索キーワードをクエリパラメータに含めて、検索結果を表示する。
useSearchParams
フックは、React Router でクエリパラメータを扱う上で非常に便利なツールです。このフックを使うことで、URL のクエリパラメータを簡単に取得したり、変更したりすることができます。
ポイント
- クエリパラメータは、URL の一部として公開されるため、セキュリティには十分注意してください。
searchParams
オブジェクトは、URLSearchParams オブジェクトであり、get
メソッド以外にも、getAll
、has
などのメソッドを提供しています。
- query-string ライブラリ
より複雑なクエリパラメータの処理が必要な場合は、query-string
などのライブラリを使うこともできます。 - v4 以前のバージョン
v4 以前のバージョンでは、location.search
プロパティを使用してクエリパラメータを取得していましたが、v6 以降ではuseSearchParams
を使うことが推奨されています。
React Router 以外の方法でクエリパラメータを取得する
React Router 以外にも、JavaScript でクエリパラメータを取得する方法がいくつかあります。それぞれの方法には特徴や用途がありますので、状況に合わせて最適な方法を選択しましょう。
window.location.search を直接利用する方法
- 例
- 手動での解析
取得した文字列から、自分でパラメータを解析する必要があります。 - シンプルな方法
ブラウザのwindow.location.search
プロパティに、クエリ文字列全体が格納されています。
const queryString = window.location.search; // ?param1=value1¶m2=value2 のような文字列を取得
const params = new URLSearchParams(queryString);
const paramValue = params.get('paramName');
- デメリット
クエリパラメータの解析処理を自分で実装する必要があるため、バグが発生しやすくなる可能性がある。 - メリット
シンプルで、他のライブラリを導入する必要がない。
query-string ライブラリを利用する方法
- 豊富な機能
パラメータのエンコード・デコード、複雑なクエリ文字列の処理など、様々な機能を提供します。 - 汎用的なライブラリ
クエリパラメータの解析・生成を専門とするライブラリです。
import queryString from 'query-string';
const queryString = window.location.search;
const parsed = queryString.parse(queryString);
const paramValue = parsed.paramName;
- デメリット
外部ライブラリを導入する必要がある。 - メリット
汎用性が高く、複雑なクエリパラメータも簡単に扱える。
サーバーサイドでの取得
- Node.js (Express):
req.query
オブジェクト - PHP:
$_GET
スーパーグローバル変数
- Node.js (Express):
各方法の比較
方法 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
window.location.search | シンプル | ライブラリ不要 | 自力で解析が必要 |
query-string ライブラリ | 汎用的 | 豊富な機能 | ライブラリ導入が必要 |
サーバーサイド | セキュリティが高い | クライアントの負荷軽減 | サーバーとの通信が必要 |
どの方法を選ぶかは、プロジェクトの規模、複雑さ、セキュリティ要件などによって異なります。
- セキュリティが重要な場合
サーバーサイドで取得する方法が適しています。 - 複雑なクエリパラメータの処理
query-string
ライブラリがおすすめです。 - シンプルなアプリケーション
window.location.search
を直接利用する方法で十分な場合が多いです。
React Router の useSearchParams
フック は、React アプリケーションにおいて、クエリパラメータを扱う上で非常に便利な方法です。しかし、上記で紹介した他の方法も、状況に応じて有効な選択肢となります。
選択のポイント
- セキュリティ
重要なデータを取り扱う場合は、セキュリティ面を考慮する。 - コードの可読性
わかりやすいコードを書くために、適切な方法を選ぶ。 - 開発の効率性
ライブラリを利用することで、開発時間を短縮できる。
reactjs react-router