【Node.js初心者向け】Sinonで「Attempted to wrap function which is already wrapped」エラーを撃退！原因と解決策をわかりやすく解説
Node.jsにおけるSinonエラー「Attempted to wrap function which is already wrapped」の解決方法
Node.jsのテストフレームワークであるSinonで、関数スタブを使用する際に発生する「Attempted to wrap function which is already wrapped」というエラーは、テスト対象の関数がすでに別のテストやモジュールによってスタブされていることを示しています。これは、複数のテストで同じ関数をスタブしようとする場合や、モジュール内で事前スタブされた関数をテストしようとする場合に発生します。
原因
このエラーが発生する主な原因は以下の3つです。
- 複数のテストで同じ関数をスタブしようとする
テストスイート内で同じ関数をスタブするテストが複数存在する場合、最初のテストでスタブされた関数が後続のテストで再スタブされる際にエラーが発生します。
- モジュール内で事前スタブされた関数をテストしようとする
モジュール内で事前スタブされた関数をテストする場合、Sinonはすでにスタブされた関数を再スタブしようとしてエラーが発生します。
- Sinonのバージョンが古い
古いバージョンのSinonを使用している場合、バグが原因でこのエラーが発生することがあります。
解決方法
このエラーを解決するには、以下の方法があります。
- テストごとにスタブを作成する
複数のテストで同じ関数をスタブする必要がある場合は、テストごとに個別のスタブを作成する必要があります。これにより、各テストで関数の状態を独立して制御することができます。
- モジュールのスタブを無効化する
モジュール内で事前スタブされた関数をテストする場合は、モジュールのスタブを無効化する必要があります。モジュールのスタブを無効化するには、モジュールの設定ファイルまたはコード内で設定を変更する必要があります。
- Sinonを更新する
古いバージョンのSinonを使用している場合は、最新バージョンに更新することで、バグが修正されている可能性があります。
上記の方法以外にも、以下の方法でエラーを回避することができます。
- Sinonのsandboxを使用する
Sinonのsandboxを使用することで、テストごとに独立したスタブ空間を作成することができます。これにより、複数のテストで同じ関数をスタブしても、エラーが発生することを防ぐことができます。
- スタブ対象の関数をラップする
スタブ対象の関数をラップすることで、Sinonが直接関数をスタブするのではなく、ラップされた関数をスタブすることができます。これにより、関数がすでにスタブされている場合でも、エラーが発生することを防ぐことができます。
補足
このエラーは、テストコードの書き方やSinonの使い方に問題があることを示しています。エラーメッセージを理解し、適切な解決方法を選択することで、テストコードをより効率的に実行することができます。
Node.jsにおけるSinonエラー「Attempted to wrap function which is already wrapped」の解決方法：サンプルコード
このサンプルコードでは、以下の2つのシナリオにおける「Attempted to wrap function which is already wrapped」エラーの解決方法を示します。
それぞれのシナリオで、エラーが発生するコードと、エラーを解決するための修正コードを示します。
問題コード
const sinon = require('sinon');
const assert = require('chai').assert;
function myFunction(a, b) {
return a + b;
}
describe('myFunction', () => {
let stub;
beforeEach(() => {
stub = sinon.stub(myFunction);
});
it('should return sum of two numbers', () => {
stub.returns(10);
assert.equal(myFunction(5, 5), 10);
});
it('should return sum of two numbers', () => {
stub.returns(20);
assert.equal(myFunction(10, 10), 20);
});
});
エラーメッセージ
TypeError: Attempted to wrap function which is already wrapped
修正コード
const sinon = require('sinon');
const assert = require('chai').assert;
function myFunction(a, b) {
return a + b;
}
describe('myFunction', () => {
let sandbox;
beforeEach(() => {
sandbox = sinon.createSandbox();
});
afterEach(() => {
sandbox.restore();
});
it('should return sum of two numbers', () => {
const stub = sandbox.stub(myFunction);
stub.returns(10);
assert.equal(myFunction(5, 5), 10);
});
it('should return sum of two numbers', () => {
const stub = sandbox.stub(myFunction);
stub.returns(20);
assert.equal(myFunction(10, 10), 20);
});
});
説明
このシナリオでは、beforeEachフック内で作成したスタブが、2番目のテストでも使用されようとします。そのため、2番目のテストでエラーが発生します。
この問題を解決するには、sinon.createSandbox()を使用してテストごとに独立したスタブ空間を作成します。これにより、各テストで関数の状態を独立して制御することができます。
const sinon = require('sinon');
const assert = require('chai').assert;
const myModule = require('./myModule');
function myFunction(a, b) {
return a + b;
}
// myModule.js
module.exports = {
myFunction: sinon.stub().returns(10)
};
describe('myFunction', () => {
it('should return sum of two numbers', () => {
assert.equal(myFunction(5, 5), 10);
});
});
TypeError: Attempted to wrap function which is already wrapped
const sinon = require('sinon');
const assert = require('chai').assert;
const myModule = require('./myModule');
function myFunction(a, b) {
return a + b;
}
// myModule.js
module.exports = {
myFunction: 10
};
describe('myFunction', () => {
beforeEach(() => {
sinon.stub(myModule, 'myFunction').returns(20);
});
afterEach(() => {
sinon.restore();
});
it('should return sum of two numbers', () => {
assert.equal(myFunction(5, 5), 20);
});
});
このシナリオでは、myModule.jsモジュール内でmyFunction関数がすでにスタブされています。そのため、テストコードでmyFunction関数をスタブしようとするとエラーが発生します。
この問題を解決するには、sinon.stub()を使用してモジュールの関数をスタブする前に、元の関数をバックアップします。これにより
上記で紹介した方法以外にも、**Sinonエラー「Attempted to wrap function which is already wrapped」**を解決する方法はいくつかあります。
const sinon = require('sinon');
const assert = require('chai').assert;
function myFunction(a, b) {
return a + b;
}
describe('myFunction', () => {
let originalMyFunction;
beforeEach(() => {
originalMyFunction = myFunction;
myFunction = sinon.stub().callsFake(originalMyFunction);
});
afterEach(() => {
myFunction = originalMyFunction;
sinon.restore();
});
it('should return sum of two numbers', () => {
myFunction.returns(10);
assert.equal(myFunction(5, 5), 10);
});
});
Sinonのreplace()メソッドを使用することで、既存の関数をスタブと置き換えることができます。これにより、関数がすでにスタブされている場合でも、置き換えることでエラーを回避することができます。
const sinon = require('sinon');
const assert = require('chai').assert;
function myFunction(a, b) {
return a + b;
}
describe('myFunction', () => {
let originalMyFunction;
beforeEach(() => {
originalMyFunction = myFunction;
sinon.replace(myFunction, sinon.stub().returns(10));
});
afterEach(() => {
sinon.replace(myFunction, originalMyFunction);
});
it('should return sum of two numbers', () => {
assert.equal(myFunction(5, 5), 10);
});
});
Sinonのモックオブジェクトを使用することで、スタブ対象の関数をモック化することができます。モックオブジェクトは、実際の関数をシミュレートするオブジェクトであり、期待される動作を定義することができます。これにより、関数がすでにスタブされている場合でも、モックオブジェクトを使用してテストを実行することができます。
const sinon = require('sinon');
const assert = require('chai').assert;
function myFunction(a, b) {
return a + b;
}
describe('myFunction', () => {
let mockMyFunction;
beforeEach(() => {
mockMyFunction = sinon.mock(myFunction);
mockMyFunction.expects('myFunction').withArgs(5, 5).returns(10);
});
afterEach(() => {
mockMyFunction.verify();
});
it('should return sum of two numbers', () => {
assert.equal(myFunction(5, 5), 10);
});
});
テストランナーの設定を変更する
一部のテストランナーでは、テストごとにスタブを自動的にリセットする設定があります。この設定を有効にすることで、beforeEachフックで作成したスタブが後続のテストで再利用されるのを防ぐことができます。
テストコードを書き換える
エラーが発生する原因となっているテストコードを書き換えることで、問題を解決することができます。例えば、スタブが必要ないテストを削除したり、スタブ対象の関数を別の方法でテストしたりすることができます。
**Sinonエラー「Attempted to wrap function which is already wrapped」**を解決するには、様々な方法があります。状況に応じて適切な方法を選択することで、エラーを回避し、テストを効率的に実行することができます。
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