Reduxステート永続化解説

2024-10-15

ReactJS, Redux, Fluxにおける「リフレッシュ時のReduxステートツリーの永続化」の日本語解説

前提知識

  • Flux
    Facebookが開発したアプリケーションアーキテクチャパターンで、ReduxはFluxの原則に基づいています。
  • Redux
    アプリケーションのステートを管理するための予測可能なステートコンテナです。
  • ReactJS
    JavaScriptライブラリで、ユーザーインターフェイスの開発に使用されます。

問題:「リフレッシュ時のReduxステートツリーの永続化」

ブラウザのリフレッシュやページ遷移が行われると、通常、JavaScriptのメモリに格納されているデータは失われます。これにより、Reduxステートツリーも失われ、アプリケーションの状態が初期化されてしまいます。

解決方法

  1. ローカルストレージまたはセッションストレージの使用

    • 保存方法

      • Reduxストアのサブスクライブ関数内で、ストアの状態が変更されるたびにローカルストレージまたはセッションストレージに保存します。
      • アプリケーションが初期化されるときに、ローカルストレージまたはセッションストレージから保存された状態を読み込み、Reduxストアに設定します。
  2. サーバーサイドレンダリング(SSR):

    • サーバー側でHTMLを生成し、ブラウザに送信します。
    • SSRを使用すると、初期レンダリング時にReduxステートツリーがサーバーからブラウザに渡され、ブラウザ側でHydration(クライアント側のレンダリング)が行われます。
    • これにより、ブラウザのリフレッシュでも初期状態が保持されます。

コード例(ローカルストレージを使用する場合):

import { createStore } from 'redux';

// Reduxストアの初期状態
const initialState = {
  counter: 0
};

// リデューサー
const reducer = (state = initialState, action) => {
  switch (action.type) {
    case 'INCREMENT':
      return { ...state, counter: state.counter + 1 };
    default:
      return    state;
  }
};

// Reduxストアの作成
const store = createStore(reducer);

// ストアの状態が変更されたときにローカルストレージに保存
store.subscribe(() => {
  localStorage.setItem('reduxState', JSON.stringify(store.getState()));
});

// アプリケーションが初期化されるときにローカルストレージから状態を読み込む
const savedState = localStorage.getItem('reduxState');
if (savedState) {
  store.dispatch({ type: 'LOAD_STATE', payload: JSON.parse(savedState) });
}

注意

  • SSRはより複雑な実装が必要ですが、より良いユーザーエクスペリエンスを提供することができます。
  • セキュリティ上の考慮事項から、機密情報をローカルストレージまたはセッションストレージに保存することは避けてください。



Reduxステート永続化解説:コード例

前提

  • localStorageを使用してステートを永続化します。
  • reduxライブラリを使用していることを前提とします。

ステートの保存

import { createStore } from 'redux';

// リデューサー
const reducer = (state = initialState, action) => {
  // ...
};

// ストアの作成
const store = createStore(reducer);

// ステートが変更されたときにローカルストレージに保存
store.subscribe(() => {
  localStorage.setItem('reduxState', JSON.stringify(store.getState()));
});
  • コールバック関数内で、JSON.stringify(store.getState())で現在のステートをJSON文字列に変換し、localStorage.setItem()でローカルストレージに保存します。
  • store.subscribe()でストアのサブスクライブを行い、ステートが変更されるたびにコールバック関数が実行されます。

ステートの読み込み

// アプリケーションの初期化時にローカルストレージからステートを読み込む
const savedState = localStorage.getItem('reduxState');
if (savedState) {
  store.dispatch({ type: 'LOAD_STATE', payload: JSON.parse(savedState) });
}
  • 読み込まれたステートが存在する場合、store.dispatch()LOAD_STATEアクションをディスパッチし、リデューサーでステートを更新します。
  • アプリケーションの初期化時に、localStorage.getItem()でローカルストレージから保存されたステートを読み込みます。

リデューサーでのステート更新

const reducer = (state = initialState, action) => {
  switch (action.type) {
    case 'LOAD_STATE':
      return action.payload;
    // ...
  }
};
  • LOAD_STATEアクションがディスパッチされた場合、リデューサーでaction.payloadを新しいステートとして返します。

全体的な流れ

  1. アプリケーションが初期化されると、ローカルストレージから保存されたステートを読み込みます。
  2. 読み込まれたステートが存在する場合、リデューサーでステートを更新します。
  3. ステートが変更されるたびに、ローカルストレージに保存されます。
  • 他の永続化方法(例えば、サーバーサイドレンダリング)も検討することができます。
  • 機密情報をローカルストレージに保存することはセキュリティ上のリスクがあります。必要に応じて、暗号化などの対策を施してください。



Reduxステート永続化の代替方法

  • 初期レンダリング時にReduxステートツリーがサーバーからブラウザに渡されるため、ブラウザのリフレッシュでも初期状態が保持されます。

クライアントサイドレンダリング(CSR)とサーバーサイドレンダリングのハイブリッド

  • 初期レンダリングはSSRで行い、その後はCSRに切り替えることで、パフォーマンスとSEOのバランスを保つことができます。
  • CSRとSSRの両方の利点を組み合わせたアプローチです。

URLパラメータまたはハッシュ

  • ブラウザのリフレッシュやページ遷移時に、URLからステートを復元することができます。
  • ReduxステートをURLパラメータまたはハッシュとしてエンコードし、ブラウザの履歴に保存します。

IndexedDB

  • 複雑なデータ構造や大量のデータを永続化する場合に適しています。
  • ブラウザのローカルストレージよりも大容量のデータを保存できるデータベースです。

Cookie

  • ステートをCookieに保存し、ブラウザのリフレッシュやページ遷移時に復元することができます。
  • HTTPリクエストとレスポンスに含まれる小さなテキストファイルです。

Web Storage API

  • localStorageはブラウザのセッションを超えてデータを保存し、sessionStorageはブラウザのセッション中にのみデータを保存します。
  • localStoragesessionStorageの両方を提供するAPIです。

選択基準

  • セキュリティ
    機密情報を保存する場合は、暗号化などの対策が必要です。
  • 複雑さ
    URLパラメータやハッシュはシンプルですが、複雑なステートをエンコードするには制限があります。
  • パフォーマンス
    SSRは初期レンダリングの速度が速く、SEOにも有利です。
  • データ量
    大量のデータを保存する必要がある場合は、IndexedDBやサーバーサイドレンダリングが適しています。

reactjs redux flux



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