Node.jsとES6におけるmodule.exportsとexport defaultの違い

2024-09-13

module.exportsexport defaultの役割

Node.jsとES6では、モジュールを他のモジュールから利用するために、モジュール内の要素をエクスポートする必要があります。このエクスポートの方法として、module.exportsexport defaultが使用されます。

module.exports

  • Node.jsの伝統的な方法。
  • モジュール全体をエクスポートする。
  • 複数の要素をエクスポートする場合、オブジェクトのプロパティとしてエクスポートする必要がある。

export default

  • ES6で導入された方法。
  • モジュールからデフォルトでエクスポートされる要素を指定する。
  • 1つの要素のみをデフォルトでエクスポートできる。

使用例

// myModule.js
module.exports = {
  foo: 'bar',
  baz: 42
};
// main.js
const myModule = require('./myModule');
console.log(myModule.foo); // 'bar'
console.log(myModule.baz); // 42
// myModule.js
export default function greet(name) {
  return `Hello, ${name}!`;
}
// main.js
import greet from './myModule';
console.log(greet('Alice')); // 'Hello, Alice!'

いつどちらを使うべきか

  • module.exportsは、Node.jsの既存のコードとの互換性を維持したい場合や、複数の要素をエクスポートする必要がある場合に適しています。
  • export defaultは、モジュールから1つの要素をデフォルトでエクスポートしたい場合や、ES6のモダンなスタイルを採用したい場合に適しています。
  • module.exportsは、モジュール全体をエクスポートする。
  • export defaultは、モジュールからデフォルトでエクスポートされる要素を指定する。
  • どちらを使うかは、プロジェクトの要件やスタイルガイドによって決まる。

注意:

  • ES6のモジュールシステムは、Node.jsのバージョン8以降でサポートされています。
  • export defaultを使用する場合、モジュールをインポートする際にデフォルトの要素の名前を指定する必要があります。



Node.jsとES6のモジュールエクスポートの違い:コード例による解説

// myModule.js
module.exports = {
  foo: 'bar',
  baz: 42,
  // 関数もオブジェクトのプロパティとして定義
  greet: function(name) {
    return `Hello, ${name}!`;
  }
};

解説:

  • このオブジェクトにプロパティとして、エクスポートしたい値や関数などを追加していきます。
  • 上記の例では、foo, baz, greetという3つのプロパティをエクスポートしています。
// main.js
const myModule = require('./myModule');
console.log(myModule.foo); // 'bar'
console.log(myModule.baz); // 42
console.log(myModule.greet('Alice')); // 'Hello, Alice!'
  • require関数を使って、myModule.jsをインポートします。
  • インポートされたモジュールは、myModuleという変数に代入されます。
  • myModuleは、module.exportsでエクスポートされたオブジェクトそのものです。
  • それぞれのプロパティにアクセスして、エクスポートされた値や関数を使用できます。
// myModule.js
export default function greet(name) {
  return `Hello, ${name}!`;
}
  • 上記の例では、greet関数をデフォルトでエクスポートしています。
// main.js
import greet from './myModule';
console.log(greet('Bob')); // 'Hello, Bob!'
  • import文を使って、myModule.jsからgreet関数をインポートします。
  • greet関数は、デフォルトでエクスポートされているため、変数名として任意の名前(ここではgreet)を付けることができます。
項目module.exportsexport default
エクスポートする内容モジュール全体を表すオブジェクト1つの値または関数
使用方法requireでインポートし、オブジェクトのプロパティにアクセスimportでインポートし、変数に代入
複数のエクスポートオブジェクトのプロパティとして複数エクスポート可能1つのデフォルトエクスポートのみ
  • module.exports:
    • Node.jsの従来からの書き方
    • 複数の値や関数をエクスポートしたい場合
    • 既存のコードとの互換性を保ちたい場合
  • export default:
    • ES6のモダンな書き方
    • モジュールから1つの主要な値や関数をエクスポートしたい場合
    • 簡潔なコードを書きたい場合
  • export defaultは、1つのモジュールから1つしかデフォルトエクスポートできません。
  • export defaultでエクスポートされた値は、インポートする際に任意の名前を付けることができます。
  • exportキーワードを使って、複数の値や関数を名前付きでエクスポートすることも可能です。

具体的なユースケース

  • module.exports:
    • ライブラリやフレームワークのように、複数の機能を提供するモジュール
    • 複数の設定値をエクスポートするモジュール
  • export default:
    • コンポーネントやユーティリティ関数など、単一の機能を提供するモジュール
    • アプリケーションのエントリーポイントとなるモジュール

module.exportsexport defaultは、どちらもモジュールを他のモジュールから利用するための仕組みですが、用途や書き方が異なります。どちらを使うかは、プロジェクトの規模やコードの構造、チームのコーディング規約などを考慮して決定しましょう。

より詳しく知りたい場合は、以下のキーワードで検索してみてください。

  • Node.js モジュールシステム
  • ES6 モジュール
  • CommonJS
  • import export



Node.jsとES6のモジュールエクスポートの代替方法

Node.jsとES6では、module.exportsexport defaultが一般的なモジュールのエクスポート方法ですが、これ以外にもいくつかの方法が存在します。これらの方法を理解することで、より柔軟なモジュール設計が可能になります。

名前付きエクスポート (named exports)

  • 特徴: 複数の値や関数を、それぞれの名前でエクスポートできます。
// myModule.js
export const PI = 3.14;
export function greet(name) {
  return `Hello, ${name}!`;
}
// main.js
import { PI, greet } from './myModule';
console.log(PI); // 3.14
console.log(greet('Alice')); // 'Hello, Alice!'
  • メリット:
    • 複数の値を個別に名前をつけてエクスポートできるため、コードが整理されやすくなります。
    • インポートする際に、必要なものだけを指定できるため、バンドルサイズを削減できます。

リエクスポート (re-export)

  • 特徴: 他のモジュールからエクスポートされたものを、自らのモジュールから再度エクスポートできます。
// utils.js
export function add(a, b) {
  return a + b;
}

// myModule.js
export { add } from './utils';
export const PI = 3.14;
  • メリット:
    • 複数のモジュールから必要なものを集めて、一つのモジュールとして提供できます。
    • モジュールの構造を整理し、再利用性を高めることができます。

exportsオブジェクトの直接操作

  • 特徴: module.exportsオブジェクトを直接操作して、プロパティを追加していく方法です。
// myModule.js
exports.foo = 'bar';
exports.baz = 42;
  • 注意点:
    • export defaultとは併用できません。
    • module.exportsを別のオブジェクトで上書きしてしまうと、意図しない動作になることがあります。

export * from

  • 特徴: 他のモジュールからすべてのエクスポートを再エクスポートできます。
// myModule.js
export * from './utils';
  • 注意点:

どの方法を選ぶべきか

  • 複数の値や関数を個別にエクスポートしたい: 名前付きエクスポート
  • 他のモジュールからエクスポートされたものを再利用したい: リエクスポート
  • 既存のコードとの互換性を保ちたい: module.exports
  • 簡潔にデフォルトのエクスポートをしたい: export default
  • すべてのエクスポートを一度に再エクスポートしたい: export * from

Node.jsとES6のモジュールエクスポートには、様々な方法があります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、プロジェクトの規模やコードの構造に合わせて適切な方法を選択することが重要です。

  • export defaultと名前付きエクスポートは、同じモジュール内で併用できます。
  • export * fromは、ワイルドカードインポートと呼ばれ、すべてのエクスポートをインポートする際に使用されます。
  • モジュールのエクスポートは、JavaScriptのモジュールシステムの重要な概念であり、理解を深めることでより効率的で保守性の高いコードを書くことができます。
  • named exports
  • re-exports

node.js module ecmascript-6



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