Angular カスタムテーマ作成ガイド

2024-10-30

Angular Material を使用して、アプリケーションにカスタムテーマパレットを適用することができます。これにより、ブランドアイデンティティやユーザーエクスペリエンスに合わせて、アプリケーションの外観をカスタマイズできます。

手順

  1. カスタムテーマの作成

    • 新しい Sass ファイルを作成
      src/styles/custom-theme.scss などの名前で新しい Sass ファイルを作成します。
    • テーマパレットの定義
      以下のように、プライマリ、アクセント、警告の色パレットを定義します。
      $my-app-primary: mat-palette($mat-indigo, 500, 800, A100);
      $my-app-accent: mat-palette($mat-pink, A200, A400, A100);
      $my-app-warn: mat-palette($mat-red);
      
    • テーマの定義
      mat.define-light-theme() を使用して、テーマを定義します。
      $my-app-theme: mat.define-light-theme((
        color: (
          primary: $my-app-primary,
          accent: $my-app-accent,
          warn: $my-app-warn,
        )
      ));
      
  2. テーマの適用

    • Angular Material モジュールをインポート
      app.module.tsMatFormFieldModule など必要なモジュールをインポートします。
    • テーマをグローバルに適用
      angular.json ファイルの styles 配列にカスタムテーマファイルを追加します。
      "styles": [
        "src/styles/custom-theme.scss"
      ]
      

詳細な説明

  • テーマの適用
    カスタムテーマをグローバルに適用することで、アプリケーション全体に一貫した外観を適用できます。
  • カスタムテーマパレット
    カスタムテーマパレットを作成することで、アプリケーションのブランドカラーやスタイルを反映させることができます。
  • Angular Material のテーマシステム
    Angular Material は、テーマシステムを提供しており、さまざまな色パレットとスタイルを定義できます。
  • Sass の使用
    Sass は CSS のスーパーセットであり、変数、ネスト、ミックスインなどの機能を提供します。これにより、テーマのカスタマイズが容易になります。

注意

  • テーマの変更は、アプリケーションの外観に大きな影響を与えるため、慎重に行う必要があります。
  • 色の組み合わせやコントラスト比を適切に選択して、視認性を確保してください。
  • カスタムテーマを作成する際には、アクセシビリティガイドラインに準拠するように注意してください。



カスタムテーマファイルの作成 (src/styles/my-theme.scss)

@import '~@angular/material/theming';
@include mat-core();

$my-app-primary: mat-palette(#673ab7, 500, 800, A100);
$my-app-accent:  mat-palette(#ff9800, A200, A400, A100);
$my-app-warn:    mat-palette(#f44336);

$my-app-theme: mat.defineLightTheme((
  color: (
    primary: $my-app-primary,
    accent:  $my-app-accent,
    warn:    $my-app-warn,
  )
));

@include angular-material-theme($my-app-theme);

解説

  • @include angular-material-theme($my-app-theme);: カスタムテーマをグローバルに適用します。
  • mat.defineLightTheme(): ライトテーマを定義します。
  • $my-app-primary, $my-app-accent, $my-app-warn: カスタムのカラーパレットを定義します。
  • @include mat-core();: 必要な Sass ミキシンをインポートします。
  • @import '~@angular/material/theming';: Angular Material のテーマモジュールをインポートします。

Angular プロジェクトの設定 (angular.json)

{
  "projects": {
    "my-app": {
      "architect": {
        "build": {
          "options": {
            "styles": [
              "src/styles/my-theme.scss"
            ]
          }
        }
      }
    }
  }
}
  • styles 配列にカスタムテーマファイルを追加します。

テーマの適用 (コンポーネントの例)

<mat-toolbar color="primary">
  My Custom Theme App
</mat-toolbar>
  • color="primary": カスタムテーマのプライマリカラーを適用します。
  • より詳細なカスタマイズについては、Angular Material のテーマガイドを参照してください。
  • mat.defineDarkTheme() を使用してダークテーマを定義することもできます。
  • 色の値は好きな色に変更できます。



CSS 変数 (CSS Variables) を利用する方法

メリット

  • JavaScript を使用せずにテーマを変更できる。
  • CSS ファイルのみでテーマを定義できるため、シンプルでわかりやすい。
  • ブラウザのサポート状況に注意が必要。
  • 複雑なテーマのカスタマイズには不向き。


custom-theme.css

:root {
  --primary-color: #673ab7;
  --accent-color: #ff9800;
  --warn-color: #f44336;
}

.primary-color {
  color: var(--primary-color);
}

コンポーネントのテンプレート

<button class="primary-color">Primary Button</button>

Angular のテーマモジュールを作成する方法

  • 動的にテーマを切り替えることができる。
  • Angular の DI (Dependency Injection) 機能を利用できる。
  • 他のライブラリとの統合に注意が必要。
  • 複雑な実装が必要。

theme.service.ts

@Injectable({
  providedIn: 'root'
})
export class ThemeService {
  private theme: Theme = {
    primaryColor: '#673ab7',
    accentColor: '#ff9800',
    warnColor: '#f44336'
  };

  getTheme() {
    return this.theme;
  }

  setTheme(theme: Theme) {
    this.theme = theme;
  }
}

theme.module.ts

@NgModule({
  providers: [ThemeService]
})
export class ThemeModule {}
<button [style.color]="themeService.getTheme().primaryColor">Primary Button</button>

Angular Material のテーマをベースにカスタマイズする方法

  • 柔軟なカスタマイズが可能。
  • Angular Material の機能をそのまま利用できる。
  • 複雑なテーマのカスタマイズには Sass の知識が必要。
  • Angular Material の依存関係が必要。
  • 上記の Angular Material のカスタムテーマの例を参照してください。

選択する方法は、プロジェクトの規模、複雑さ、およびチームのスキルセットによって異なります。

  • 複雑なテーマのカスタマイズ
    Angular Material のテーマシステムが適しています。
  • シンプルなテーマのカスタマイズ
    CSS 変数または Angular のテーマモジュールが適しています。

angular sass material-design



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SCSSとSassの違いについて(日本語)

SCSSとSassは、どちらもCSSを拡張するプログラミング言語です。どちらもCSSの構文を拡張し、より効率的で読みやすいスタイルシートを作成するための機能を提供します。Sass CSSの構文を拡張したもので、SCSSと同じ機能をサポートしています。ただし、Sassは独自の構文を使用しており、インデントによってブロックを定義します。Sassのファイル拡張子は


SCSSでCSSインポート ## (Importing CSS in SCSS)

SCSSはCSSの拡張版であり、さまざまな機能を提供します。そのうちのひとつに、他のCSSファイルをインポートする機能があります。これにより、コードの再利用性と保守性を向上させることができます。"path/to/your/css/file


Sassの--watchオプションと自動minifyについて

SassはCSSの拡張言語で、より柔軟で強力なスタイルシートを作成することができます。その中でも、--watchオプションは、Sassファイルの変更を監視し、自動的にコンパイルしてくれる便利な機能です。minifyとは、CSSファイルのサイズを縮小する処理のことです。不要な空白やコメントを削除することで、ファイルサイズを小さくし、ページの読み込み速度を向上させることができます。


Sass擬似要素セレクタ解説

:after と :before は、Sass(およびCSS)において、要素のコンテンツの前後(それぞれ)に生成される擬似要素です。これらを使用することで、要素のコンテンツに影響を与えることなく、スタイルを適用することができます。content:擬似要素に挿入するコンテンツを指定します。


Sassで背景色の透明度調整

Sassを使用すると、CSSの背景色を設定する際に透明度を簡単に指定することができます。これは、ヘックスコードをRGBA形式に変換することで実現されます。RGBA形式 赤、緑、青の各色を0から255の値で指定し、最後にアルファ値(透明度)を0から1の範囲で指定します。例えば、rgba(255