Fragment vs. コンテナdiv:Reactで複数要素をレンダリングする最適な方法は?
React 16におけるFragmentはなぜコンテナdivよりも優れているのか?
コードの簡潔化
コンテナdivを使用する場合、複数の要素をレンダリングするには、以下のようにdiv要素でラップする必要があります。
<div>
<h1>タイトル</h1>
<p>本文</p>
</div>
一方、Fragmentを使用すれば、div要素を省略し、より簡潔に記述できます。
<>
<h1>タイトル</h1>
<p>本文</p>
</>
コード量が減ることで、コードの読みやすさやメンテナンス性が向上します。
不要なDOM要素の削減
コンテナdivは実際のDOM要素として生成されますが、Fragmentは仮想DOMのみで処理されます。そのため、実際のDOMに不要な要素を生成することなく、複数の要素をレンダリングできます。
これは、パフォーマンスの向上や、SEO対策にも有効です。
キーの衝突の回避
リストレンダリングなどにおいて、key
属性を指定する必要がある場合、コンテナdivを使用すると、子要素のkey
と衝突してしまう可能性があります。
Fragmentを使用すれば、子要素のkey
と衝突することなく、key
属性を指定できます。
条件付きレンダリング
コンテナdivは常にレンダリングされますが、Fragmentは条件付きレンダリングが可能です。
{condition && <>
<h1>タイトル</h1>
<p>本文</p>
</>}
条件によって要素の表示・非表示を切り替えたい場合に便利です。
React 16におけるFragmentは、コードの簡潔化、不要なDOM要素の削減、キーの衝突の回避、条件付きレンダリングなど、従来のコンテナdivよりも多くの利点があります。
<div>
<h1>タイトル</h1>
<p>本文</p>
</div>
<>
<h1>タイトル</h1>
<p>本文</p>
</>
{condition && <>
<h1>タイトル</h1>
<p>本文</p>
</>}
Fragment 以外の複数要素レンダリング方法
配列のmap関数
配列の要素をループ処理して、個別にレンダリングする方法です。
const items = ['item1', 'item2', 'item3'];
const renderedItems = items.map((item) => (
<li key={item}>{item}</li>
));
<ul>{renderedItems}</ul>
React.Children.toArray
React.Children.toArray
を使用して、子要素の配列を取得し、レンダリングする方法です。
const children = React.Children.toArray(this.props.children);
<ul>{children}</ul>
ポータル
異なるDOMツリーに要素をレンダリングしたい場合に使用する機能です。
詳細は以下のドキュメントを参照してください。
高階コンポーネント
コードの再利用性を高めるために、複数要素をレンダリングするロジックをコンポーネントとして抽象化する方法です。
どの方法を選択するべきか?
どの方法を選択するべきかは、状況によって異なります。
- 条件付きレンダリングや複雑なロジックが必要な場合は、高階コンポーネントが役立ちます。
- 配列をレンダリングする場合は、
map
関数が便利です。 - シンプルなケースでは、Fragment が最も簡潔で効率的な方法です。
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