Reactで非同期データを取得する

2024-10-30

React の useReducer は、複雑な状態管理を扱うための強力なフックです。非同期データの取得と状態の更新を組み合わせることで、ダイナミックなユーザーインターフェースを実現できます。

基本的な手順

  1. 初期状態の定義

    • initialState を定義します。これは、データのフェッチが完了する前の初期状態です。
    • 例えば、データがまだ取得されていないことを示す loading フラグや、エラーメッセージ用のフィールドを含めることができます。
  2. Reducer 関数の定義

    • reducer 関数は、現在の状態とアクションを受け取り、新しい状態を返します。
    • アクションのタイプに基づいて、適切な状態の更新を行います。
    • 非同期データの取得が完了したら、FETCH_SUCCESS などのアクションをディスパッチして、状態を更新します。
  3. useReducer の使用

    • useReducer を使って、initialStatereducer を初期化します。
    • 返される配列の最初の要素は現在の状態、2番目の要素はディスパッチ関数です。
  4. 非同期データの取得と状態の更新

    • useEffect を使って、コンポーネントのマウント時に非同期データの取得を開始します。
    • データの取得が完了したら、dispatch 関数を使って FETCH_SUCCESS アクションをディスパッチします。
    • アクションペイロードには、取得したデータを含めます。

コード例

import React, { useReducer, useEffect } from 'react';

const initialState = {
  loading: true,
  error: null,
  data: [],
};

const reducer = (state, action) => {
  switch (action.type) {
    case 'FETCH_SUCCESS':
      return {
        loading: false,
        error: null,
        data: action.payload,
      };
    case 'FETCH_ERROR':
      return {
        loading: false,
        error: action.payload,
        data: [],
      };
    default:
      return stat   e;
  }
};

function MyComponent() {
  const [state, dispatch] = useReducer(reducer, initialState);

  useEffect(() => {
    const fetchData = async () => {
      try {
        const response = await fetch('http   s://api.example.com/data');
        const data = await response.json   ();
        dispatch({ type: 'FETCH_SUCCESS', payload: data });
      } catch (error) {
        dispatch({ type: 'FETCH_ERROR', payload: error.message });
      }
    };

    fetch   Data();
  }, []);

  // ... コンポーネントのレンダリングロジック ...
}

注意点

  • データの取得が完了する前に、ローディングインジケーターを表示するなど、ユーザーエクスペリエンスを考慮した設計をしましょう。
  • エラーハンドリングを適切に行い、エラーメッセージを表示するなどの対応をしましょう。
  • 非同期操作は useEffect 内で行うことが一般的です。



import React, { useReducer, useEffect } from 'react';

// 初期状態
const initialState = {
  loading: true, // データの読み込み中かどうか
  error: null,   // エラーメッセージ
  data: [],      // 取得したデータ
};

// Reducer 関数
const reducer = (state, action) => {
  switch (action.type) {
    case 'FETCH_SUCCESS':
      return {
        loading: false,
        error: null,
        data: action.payload, // 取得したデータ
      };
    case 'FETCH_ERROR':
      return {
        loading: false,
        error: action.payload, // エラーメッセージ
        data: [],
      };
    default:
      return state;
  }
};

function MyComponent() {
  const [state, dispatch] = useReducer(reducer, initialState);

  useEffect(() => {
    const fetchData = async () => {
      try {
        const response = await fetch('http   s://api.example.com/data');
        const data = await response.json   ();
        dispatch({ type: 'FETCH_SUCCESS', payload: data });
      } catch (error) {
        dispatch({ type: 'FETCH_ERROR', payload: error.message });
      }
    };

    fetch   Data();
  }, []);

  // コンポーネントのレンダリング
  return (
    <div>
      {state.loading ? (
        <p>Loading...</p>
      ) : state.error ? (
        <p>Error: {state.error}</p>
      ) : (
        <ul>
          {state.data.map(item => (
            <li key={item.id}>{item.name}</li>
          ))}
        </ul>
      )}
    </div>
  );
}

コードの説明

    • loading: データのフェッチが進行中かどうかを示すフラグ。初期値は true
    • error: エラーが発生した場合のメッセージ。初期値は null
    • data: フェッチされたデータの配列。初期値は空の配列。
    • FETCH_SUCCESS: データのフェッチが成功した場合、loadingfalse に、data に取得したデータをセット。
    • FETCH_ERROR: エラーが発生した場合、loadingfalse に、error にエラーメッセージをセット。
  1. 非同期データのフェッチ

    • useEffect を使って、コンポーネントのマウント時に fetchData 関数を呼び出す。
  2. コンポーネントのレンダリング

    • state.loadingtrue の場合、ローディングメッセージを表示。
    • state.errornull 以外の場合、エラーメッセージを表示。
    • そうでない場合、取得したデータをリスト形式で表示。

ポイント

  • 条件分岐を使って、状態に応じて異なる UI をレンダリングする。
  • dispatch 関数を使って、Reducer 関数を呼び出し、状態を更新する。
  • fetch API を使って、ネットワークリクエストを行い、データを取得する。
  • useEffect を使って、非同期操作をコンポーネントのマウント時に実行する。
  • useReducer を使って、複雑な状態管理を効率的に行うことができる。



useReducer は、複雑な状態管理に適していますが、非同期データフェッチのみに特化した場合は、よりシンプルで直感的な手法があります。

useEffect と useState を組み合わせた手法

import React, { useState, useEffect } from 'react';

function MyComponent() {
  const [data, setData] = useState([]);
  const [isLoading, setIsLoading] = useState(tru   e);
  const [error, setError] = useState(null);

  useEffect(() => {
    const fetchData = async () => {
      try {
        const response = await fetch('https://api.example.com/   data');
        const data = await response.json();
        setData(data);
        setIsLoading(false);
      } catch (error) {
        setError(error.message);
        setIsLoading(false);
      }
    };

    fetchData   ();
  }, []);

  // ... コンポーネントのレンダリングロジック ...
}

この手法では、useState を使ってデータ、ローディング状態、エラー状態を個別に管理します。useEffect を使って、コンポーネントのマウント時に非同期データのフェッチを開始し、結果を setData, setIsLoading, setError で更新します。

Custom Hook を使った手法

import { useState, useEffect } from 'react';

function useFetchData(url) {
  const [data, setData] = useState([]);
  const [isLoading, setIsLoading] = useStat   e(true);
  const [error, setError] = useState(null);

  useEffect(() => {
    const fetchData = async () => {
      try {
        const response = await fetch(url);
        const data = await response.json();
        setData(   data);
        setIsLoading(false);
      } catch (error) {
        setError(error.message);
        setIsLoading(false);
      }
    };

    fetchData();
  }, [url]);

  return { data, isLoading, error };
}

   function MyComponent() {
  const { data, isLoading, error } = useFetchData('https://api.example.com/data');

  // ... コンポーネントのレンダリングロジック ...
}

この手法では、カスタムフック useFetchData を作成して、非同期データのフェッチロジックをカプセル化します。コンポーネント内でこのフックを使用することで、データ、ローディング状態、エラー状態を簡単に取得できます。

どちらの手法を選ぶべきか?

  • 再利用可能な非同期データフェッチロジック
    カスタムフックが便利です。
  • 複数の非同期操作や複雑な状態管理
    useReducer が適しています。
  • シンプルな非同期データフェッチ
    useEffectuseState の組み合わせで十分です。

reactjs react-hooks



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