useEffectで値の比較

2024-09-20

React HooksのuseEffectoldValuesnewValuesを比較する方法

解説

React HooksのuseEffectは、コンポーネントのレンダリング後に副作用を実行するための機能です。このとき、依存性配列(dependency array)を使用して、useEffectがいつ再実行されるかを制御することができます。

useEffectの依存性配列に値を追加すると、その値が変更されたときにuseEffectが再実行されます。しかし、場合によっては、値が変更されたときでも、useEffectを再実行する必要がないことがあります。このような状況では、oldValuesnewValuesを比較して、必要に応じてuseEffectを実行するかどうかを判断することができます。


import { useEffect, useState } from 'react';

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);
  const [inputValue, setInputValue] = useState('');

  useEffect(() => {
    // countが変更されたときのみ実行
    if (count !== oldCount) {
      console.log('count has changed:', count);
    }
  }, [count, oldCount]);

  useEffect(() => {
    // inputValueが変更されたときのみ実行
    if (inputValue !== oldInputValue) {
      console.log('inputValue has changed:', inputValue);
    }
  }, [inputValue, oldInputValue]);

  // ...
}

この例では、oldCountoldInputValueという変数を定義して、前回の値を保持しています。useEffectの依存性配列にこれらの変数と現在の値(countinputValue)を追加することで、値が変更されたときにのみuseEffectが再実行されるようにしています。

ポイント

  • oldValuesnewValuesを適切に管理することで、パフォーマンスを向上させることができます。
  • 値が変更されたときでも、必要に応じてuseEffectを再実行するかどうかを判断するために、oldValuesnewValuesを比較することができます。
  • 依存性配列には、useEffectが再実行されるべき値を指定します。



React HooksのuseEffectで値を比較する例

日本語訳
React HooksのuseEffectで値を比較するコード例を説明します。

例1: 値が変更されたときにのみ副作用を実行する

import { useEffect, useState } from 'react';

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);
  const [inputValue, setInputValue] = useState('');

  useEffect(() => {
    // countが変更されたときのみ実行
    if (count !== oldCount) {
      console.log('count has changed:', count);
    }
  }, [count, oldCount]);

  useEffect(() => {
    // inputValueが変更されたときのみ実行
    if (inputValue !== oldInputValue) {
      console.log('inputValue has changed:', inputValue);
    }
  }, [inputValue, oldInputValue]);

  // ...
}

例2: 値が変更されたかどうかを判定して条件分岐を行う

import { useEffect, useState } from 'react';

function MyComponent() {
  const [value, setValue] = useState(0);

  useEffect(() => {
    if (value !== oldValue) {
      if (value > 10) {
        console.log('value is greater than 10');
      } else {
        console.log('value is less than or equal to 10');
      }
    }
  }, [value, oldValue]);

  // ...
}

この例では、valueが変更されたかどうかを判定して、条件分岐を実行しています。値が変更された場合にのみ、条件分岐が実行されます。

例3: 値が変更されたときにのみAPI呼び出しを行う

import { useEffect, useState } from 'react';

function MyComponent() {
  const [searchQuery, setSearchQuery] = useState('');
  const [results, setResults] = useState([]);

  useEffect(() => {
    if (searchQuery !== oldSearchQuery) {
      // API呼び出し
      fetch(`/api/search?query=${searchQuery}`)
        .then(response => response.json())
        .then(data => setResults(data));
    }
  }, [searchQuery, oldSearchQuery]);

  // ...
}

この例では、searchQueryが変更されたときにのみAPI呼び出しを行い、検索結果を更新しています。




useRefフックは、コンポーネントのレンダリング間で値を保持することができます。これを利用して、前回の値を保存し、現在の値と比較することができます。

import { useEffect, useState, useRef } from 'react';

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);
  const prevCountRef = useRef(null);

  useEffect(() => {
    if (prevCountRef.current !== null) {
      console.log('count has changed from', prevCountRef.current, 'to', count);
    }
    prevCountRef.current = count;
  }, [count]);

  // ...
}

この方法では、prevCountRefというuseRefフックを使用して、前回の値を保存しています。useEffectの依存性配列にcountを追加することで、countが変更されたときにのみuseEffectが再実行され、前回の値と比較することができます。

useCallbackフックを使用する

useCallbackフックは、関数をメモ化することができます。これにより、関数が再作成されるのを防ぎ、パフォーマンスを向上させることができます。

import { useEffect, useState, useCallback } from 'react';

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);
  const [inputValue, setInputValue] = useState('');

  const handleCountChange = useCallback((newCount) => {
    setCount(newCount);
  }, []);

  useEffect(() => {
    if (count !== oldCount) {
      console.log('count has changed:', count);
    }
  }, [count, oldCount]);

  // ...
}

この方法では、handleCountChangeという関数をuseCallbackフックでメモ化しています。これにより、関数が再作成されるのを防ぎ、useEffectの依存性配列にhandleCountChangeを追加しても、useEffectが不要に再実行されるのを防ぐことができます。

カスタムフックを使用する

カスタムフックを作成して、値の比較と副作用の実行をカプセル化することができます。

import { useEffect, useState, useRef } from 'react';

function useCompare(value, callback) {
  const prevValueRef = useRef();

  useEffect(() => {
    if (prevValueRef.current !== null && value !== prevValueRef.current) {
      callback(value, prevValueRef.current);
    }
    prevValueRef.current = value;
  }, [value, callback]);
}

function MyComponent() {
  const [count, setCount] = useState(0);

  useCompare(count, (newCount, oldCount) => {
    console.log('count has changed from', oldCount, 'to', newCount);
  });

  // ...
}

この方法では、useCompareというカスタムフックを作成して、値の比較と副作用の実行をカプセル化しています。これにより、コードをよりモジュール化し、再利用しやすくなります。


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