TypeScript エラー処理入門

2024-09-23

TypeScriptにおけるtry-catchおよびfinally文の解説

TypeScriptでは、エラー処理の際に try-catch ブロックと finally ブロックを使用することができます。これにより、エラーが発生した場合の適切な処理や、エラーが発生しても必ず実行される処理を定義できます。

try-catchブロック

  • エラーが発生した場合、 catch ブロック内のコードが実行されます。
  • try ブロック内に実行したいコードを記述します。
try {
  // エラーが発生する可能性のあるコード
  const result = parseInt("abc"); // 文字列を数値に変換するとエラーが発生
  console.log(result);
} catch (error) {
  console.error("エラーが発生しました:", error);
}

finallyブロック

  • エラーが発生しても発生しなくても、必ず実行されるコードを記述します。
  • try ブロックまたは catch ブロックの後に実行されます。
try {
  // エラーが発生する可能性のあるコード
  const result = parseInt("abc"); // 文字列を数値に変換するとエラーが発生
  console.log(result);
} catch (error) {
  console.error("エラーが発生しました:", error);
} finally {
  console.log("finallyブロックが実行されます");
}

重要なポイント

  • try-catch ブロックはネストすることができます。
  • finally ブロックは、return ステートメントや throw ステートメントの前に実行されます。
  • catch ブロックの引数には、エラーオブジェクトを受け取ることができます。

例: カスタムエラー処理

function divide(a: number, b: number): number {
  if (b === 0) {
    throw new Error("ゼロによる除算はできません");
  }
  return a / b;
}

try {
  const result = divide(10, 0);
  console.log(result);
} catch (error) {
  console.error("エラーが発生しました:", error.message);
}



例1: 基本的なエラー処理

try {
  const result = parseInt("abc"); // 文字列を数値に変換するとエラーが発生
  console.log(result);
} catch (error) {
  console.error("エラーが発生しました:", error);
} finally {
  console.log("finallyブロックが実行されます");
}
  • finally ブロックは、エラーが発生しても発生しなくても、必ず実行されます。
  • catch ブロック内でエラーオブジェクトが取得され、エラーメッセージがコンソールに出力されます。
  • try ブロック内で parseInt("abc") を実行すると、文字列を数値に変換できないためエラーが発生します。
function divide(a: number, b: number): number {
  if (b === 0) {
    throw new Error("ゼロによる除算はできません");
  }
  return a / b;
}

try {
  const result = divide(10, 0);
  console.log(result);
} catch (error) {
  console.error("エラーが発生しました:", error.message);
}
  • try ブロック内で divide 関数を呼び出すと、エラーが発生します。
  • divide 関数内で、除算する際に除数が0の場合はカスタムエラーを発生させます。

例3: ネストされたtry-catchブロック

try {
  // エラーが発生する可能性のあるコード
  const result = parseInt("abc");
  console.log(result);

  try {
    // さらにエラーが発生する可能性のあるコード
    const data = JSON.parse("invalid JSON");
    console.log(data);
  } catch (innerError) {
    console.error("内側のエラー:", innerError);
  }
} catch (outerError) {
  console.error("外側のエラー:", outerError);
}
  • 内側の try-catch ブロック内でエラーが発生すると、内側の catch ブロックが実行されます。

TypeScript エラー処理入門

エラーオブジェクトのプロパティ

  • stack
    スタックトレース
  • message
    エラーメッセージ
  • name
    エラーの名前 (e.g., "TypeError")

カスタムエラーの作成

  • new Error("エラーメッセージ") を使用してカスタムエラーを作成できます。



オプショナルチェイニング (Optional Chaining)

  • オブジェクトのプロパティがnullまたはundefinedの場合、アクセスせずにエラーを回避します。
const user = { name: "John" };
const address = user?.address?.street; // addressまたはstreetがnullまたはundefinedの場合、undefinedを返す

null合体演算子 (Nullish Coalescing Operator)

  • nullまたはundefinedの場合にデフォルト値を指定します。
const username = user?.name ?? "Unknown"; // nameがnullまたはundefinedの場合、"Unknown"を返す

アサーション (Assertion)

  • 型を強制的に指定します。ただし、誤った型を指定するとランタイムエラーが発生する可能性があります。
const data = JSON.parse("invalid JSON") as string[]; // JSON.parseの結果をstring[]型にアサート

カスタムエラーの作成

function divide(a: number, b: number): number {
  if (b === 0) {
    throw new Error("ゼロによる除算はできません");
  }
  return a / b;
}

Promiseのエラー処理

  • 非同期処理でエラーが発生した場合、catch ブロックを使用して処理します。
fetch("https://api.example.com/data")
  .then(response => response.json())
  .catch(error => console.error("エラーが発生しました:", error));

typescript error-handling try-catch



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