ReactJS リストキー警告解説
ReactJSにおける「Warning: Each child in a list should have a unique "key" prop」の日本語解説
問題
ReactJSでリストをレンダリングする際に、各要素にユニークなキー(key
プロパティ)を指定していない場合に発生する警告です。
原因
ReactJSはリストの要素を効率的に更新するために、各要素の「アイデンティティ」を識別する必要があります。この識別に用いられるのが「キー」です。キーが重複していると、ReactJSはどの要素が更新されたのかを正確に判断できず、パフォーマンスの問題や不適切なレンダリングが発生する可能性があります。
解決方法
各リスト要素にユニークなキーを指定します。キーには、要素を一意に識別できる任意の値を使用できます。一般的な選択肢としては:
-
生成されたキー
ライブラリやユーティリティ関数を使用して、ユニークなキーを生成することもできます。import { v4 as uuidv4 } from 'uuid'; <ul> {items.map(item => ( <li key={uuidv4()}>{item}</li> ))} </ul>
-
ID
もし要素にIDが割り当てられている場合は、それをキーとして使用できます。<ul> {items.map(item => ( <li key={item.id}>{item.name}</li> ))} </ul>
-
インデックス
<ul> {items.map((item, index) => ( <li key={index}>{item}</li> ))} </ul>
ただし、インデックスは要素の順序が変更されると不適切になる可能性があります。
注意
- キーはパフォーマンスの最適化に役立ちますが、必ずしも必須ではありません。ただし、適切なキーを使用することで、ReactJSのレンダリング性能を向上させることができます。
- キーはReactJS内部で使用されるものであり、ユーザーインターフェイスには表示されません。
ReactJS リストキー警告解説とコード例
コード例
インデックスを使用する
import React from 'react';
function MyList() {
const items = ['item1', 'item2', 'item3'];
return (
<ul>
{items.map((item, index) => (
<li key={index}>{item}</li>
))}
</ul>
);
}
index
はリストの要素のインデックスです。
IDを使用する
import React from 'react';
function MyList() {
const items = [
{ id: 1, name: 'item1' },
{ id: 2, name: 'item2' },
{ id: 3, name: 'item3' },
];
return (
<ul>
{items.map(item => (
<li key={item.id}>{item.name}</li>
))}
</ul>
);
}
- IDを使用すると、要素の順序が変更されてもキーは保持されます。
item.id
は各要素の固有のIDです。
生成されたキーを使用する
import React from 'react';
import { v4 as uuidv4 } from 'uuid';
function MyList() {
const items = ['item1', 'item2', 'item3'];
return (
<ul>
{items.map(item => (
<li key={uuidv4()}>{item}</li>
))}
</ul>
);
}
- この方法では、要素の順序や他の情報に依存せずに常にユニークなキーが生成されます。
uuidv4()
はユニークなIDを生成する関数です。
ReactJS リストキー警告の代替方法
代替方法
React.memoを使用する
- 適切な条件でメモ化することで、リストの要素が再レンダリングされる必要がない場合にパフォーマンスを向上させることができます。
React.memo
はコンポーネントのメモ化を行い、プロパティが変更されていない場合に再レンダリングを回避します。
import React, { memo } from 'react';
const MyListItem = memo(({ item }) => {
return <li>{item}</li>;
});
function MyList() {
const items = ['item1', 'item2', 'item3'];
return (
<ul>
{items.map(item => (
<MyListItem key={item} item={item} />
))}
</ul>
);
}
- リストの要素を生成する関数をメモ化することで、パフォーマンスを向上させることができます。
React.useMemo
は関数の結果をメモ化し、依存関係が変更されていない場合に再計算を回避します。
import React, { useMemo } from 'react';
function MyList() {
const items = ['item1', 'item2', 'item3'];
const listItems = useMemo(() => {
return items.map(item => <li key={item}>{item}</li>);
}, [items]);
return (
<ul>
{listItems}
</ul>
);
}
React.useCallbackを使用する
import React, { useCallback } from 'react';
function MyList() {
const items = ['item1', 'item2', 'item3'];
const renderListItem = useCallback((item) => {
return <li key={item}>{item}</li>;
}, []);
return (
<ul>
{items.map(item => renderListItem(item))}
</ul>
);
}
- 適切なメモ化戦略を選択し、パフォーマンスの改善効果を評価してください。
- キーを指定することが可能な場合は、キーを指定することを優先してください。
- これらの代替方法は、適切な条件で使用することでパフォーマンスを向上させることができますが、必ずしもすべてのケースで必要ではありません。
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