React カスタムフック:機能拡張とサードパーティライブラリ活用術

2024-05-26

React カスタムフックと通常の関数の違い

カスタムフックは、React の状態とライフサイクルを利用して、コンポーネント間で共有できるロジックを作成する関数です。 use プレフィックスで始まり、他のフックを呼び出すことができます。

通常の関数は、React に特化したものではなく、JavaScript の標準的な関数です。状態やライフサイクルにアクセスすることはできず、コンポーネント間で共有することは想定されていません。

以下の表は、カスタムフックと通常の関数の使い分けの指針です。

状況カスタムフックを使用する通常の関数を使用する
状態やライフサイクルにアクセスが必要×
ロジックを複数のコンポーネントで共有したい×
React の特殊な機能を利用する必要がある×
単純なロジックで、コンポーネント間で共有する必要がない×

カスタムフックの利点

  • コードの再利用性: カスタムフックを使用すると、共通のロジックを別のコンポーネントで簡単に再利用できます。これにより、コードが簡潔になり、保守が容易になります。
  • コードの分割: カスタムフックを使用すると、複雑なロジックを小さな再利用可能な部分に分割できます。これにより、コードが読みやすくなり、理解しやすくなります。
  • テストのしやすさ: カスタムフックは単体テストしやすいように設計されています。これは、コードの品質と信頼性を向上させるのに役立ちます。

カスタムフックの例

以下の例は、カウンタをのカスタムフックです。

function useCounter(initialValue) {
  const [count, setCount] = useState(initialValue);

  return {
    count,
    increment: () => setCount(count + 1),
    decrement: () => setCount(count - 1),
  };
}

このフックは、count と 2 つのメソッド (incrementdecrement) を返します。このフックをコンポーネントで使用するには、次のようにします。

const MyComponent = () => {
  const { count, increment, decrement } = useCounter(0);

  return (
    <div>
      <p>カウント: {count}</p>
      <button onClick={increment}>増やす</button>
      <button onClick={decrement}>減らす</button>
    </div>
  );
};

このコンポーネントは、useCounter フックから返された countincrementdecrement を使用してカウンタを表示し、操作します。

React カスタムフックは、コンポーネント間で共有できる再利用可能なロジックを作成するための強力なツールです。状態やライフサイクルにアクセスする必要がある場合、ロジックを複数のコンポーネントで共有したい場合、または React の特殊な機能を利用する必要がある場合は、カスタムフックを使用することをお勧めします。




React カスタムフックと通常の関数の比較:サンプルコード

カスタムフックを使用した実装

function useCounter(initialValue) {
  const [count, setCount] = useState(initialValue);

  return {
    count,
    increment: () => setCount(count + 1),
    decrement: () => setCount(count - 1),
  };
}

const MyComponent = () => {
  const { count, increment, decrement } = useCounter(0);

  return (
    <div>
      <p>カウント: {count}</p>
      <button onClick={increment}>増やす</button>
      <button onClick={decrement}>減らす</button>
    </div>
  );
};

解説:

  1. useCounter カスタムフックは、useState フックを使用して count ステートと、それを操作するための incrementdecrement メソッドを定義します。

通常の関数を使用した実装

function Counter(props) {
  const [count, setCount] = useState(props.initialValue);

  return (
    <div>
      <p>カウント: {count}</p>
      <button onClick={() => setCount(count + 1)}>増やす</button>
      <button onClick={() => setCount(count - 1)}>減らす</button>
    </div>
  );
}

const MyComponent = () => {
  return <Counter initialValue={0} />;
};
  1. Counter 関数は、initialValue プロップを受け取り、useState フックを使用して count ステートを定義します。
  2. Counter 関数は、カウンタの表示と操作のためのボタンを含む JSX を返します。
  3. MyComponent コンポーネントは、Counter 関数を initialValue プロップ 0 で呼び出して、カウンタコンポーネントをレンダリングします。

比較

項目カスタムフック通常の関数
状態管理useState フックを使用useState フックを使用
ロジックの再利用性他のコンポーネントで再利用可能再利用するには、コンポーネントとしてラップする必要がある
コードの分割ロジックを小さな部分に分割できるロジックをコンポーネントにカプセル化する必要がある
テストのしやすさ単体テストしやすいコンポーネントとしてテストする必要がある
  • カスタムフックは、状態やライフサイクルにアクセスする必要があるロジック、または複数のコンポーネントで共有するロジックに適しています。
  • 通常の関数は、シンプルなロジックや、コンポーネントとしてラップして再利用する予定がないロジックに適しています。



React カスタムフック vs 通常の関数:その他のアプローチ

reducer 関数を使用したカスタムフック:

このパターンは、複雑なロジックを持つカスタムフックを作成する場合に役立ちます。useReducer フックを使用して、状態の更新を処理する reducer 関数を定義できます。

function useCounter(initialValue) {
  const [state, dispatch] = useReducer(counterReducer, { count: initialValue });

  return {
    count: state.count,
    increment: () => dispatch({ type: 'INCREMENT' }),
    decrement: () => dispatch({ type: 'DECREMENT' }),
  };
}

const counterReducer = (state, action) => {
  switch (action.type) {
    case 'INCREMENT':
      return { count: state.count + 1 };
    case 'DECREMENT':
      return { count: state.count - 1 };
    default:
      return state;
  }
};

Context API を使用したカスタムフック:

このパターンは、グローバルな状態を管理する必要があるカスタムフックを作成する場合に役立ちます。useContext フックを使用して、Context プロバイダから値を取得できます。

const CounterContext = createContext({ count: 0, increment: () => {}, decrement: () => {} });

function CounterProvider({ children }) {
  const [count, setCount] = useState(0);

  const increment = () => setCount(count + 1);
  const decrement = () => setCount(count - 1);

  const value = { count, increment, decrement };

  return (
    <CounterContext.Provider value={value}>
      {children}
    </CounterContext.Provider>
  );
}

function useCounter() {
  const context = useContext(CounterContext);
  return context;
}

const MyComponent = () => {
  const { count, increment, decrement } = useCounter();

  return (
    <div>
      <p>カウント: {count}</p>
      <button onClick={increment}>増やす</button>
      <button onClick={decrement}>減らす</button>
    </div>
  );
};

カスタムフックの合成:

このパターンは、複数のカスタムフックを組み合わせることで、より複雑な機能を持つカスタムフックを作成する場合に役立ちます。

function useColor() {
  const [color, setColor] = useState('red');

  return {
    color,
    setColor,
  };
}

function useFontSize() {
  const [fontSize, setFontSize] = useState(16);

  return {
    fontSize,
    setFontSize,
  };
}

function useTitle() {
  const { color } = useColor();
  const { fontSize } = useFontSize();

  return `タイトル (${color}, ${fontSize}px)`;
}

サードパーティライブラリの使用:

React カスタムフックを開発するためのサードパーティライブラリがいくつかあります。これらのライブラリは、追加機能やユーティリティを提供することで、カスタムフックの開発を容易にすることができます。

これらの方法は、それぞれ異なる利点と欠点があります。状況に合わせて適切な方法を選択することが重要です。

React カスタムフックは、再利用可能なロジックを作成するための強力なツールです。従来のカスタムフックに加えて、上記で紹介したその他のアプローチを活用することで、より柔軟で maintainable なコードを書くことができます。


reactjs react-hooks


【React Native Tips】キーボードを非表示にしてアプリの使い勝手を向上させる

最も簡単な方法は、Keyboard. dismiss()関数を使うことです。これは、すべてのプラットフォームでキーボードを非表示にする標準的な方法です。この方法は、ボタンなどの特定のコンポーネントのアクションによってキーボードを非表示にする場合に適しています。...


React RouterでuseNavigate Hookを使う方法

target="_blank" 属性を使うこれは最も簡単な方法です。Linkコンポーネントに target="_blank" 属性を追加するだけです。onClick イベントを使って、window. open() メソッドを呼び出すことができます。...


CSSとReactJSで条件付きにクラスを動的に追加する方法

ReactJSで手動クラス名に動的にクラスを追加するには、いくつかの方法があります。方法className属性を使うこの例では、active状態に基づいて動的にactiveクラスを追加しています。classList APIを使うStyled Componentsを使う...


【React Tips】setState の意外な落とし穴:アンマウント時の処理

setStateは非同期処理であるため、すぐに状態が更新されるわけではありません。そのため、setState呼び出しの直後に状態を参照しても、まだ更新前の値を取得する可能性があります。Reactはパフォーマンスの向上のため、setState呼び出しをバッチ処理することがあります。これは、複数のsetState呼び出しが短時間に発生した場合、それらをまとめて処理することで、レンダリングの回数を減らすためです。バッチ処理が原因で、状態が更新されるまでに時間がかかる場合があります。...


React Testing Library でアンカーの href 属性をテストする方法:初心者から上級者向けガイド

React Testing Library は、React コンポーネントをテストするためのライブラリです。このライブラリを使用して、アンカー要素 (<a>) の href 属性値をテストできます。方法以下の手順で、React Testing Library を使用してアンカーの href 属性をテストできます。...