React 18 Hydration エラー対策

2024-09-19

React 18で発生する「Hydration failed」エラーの解説

エラーメッセージの意味
「Hydration failed because the initial UI does not match what was rendered on the server」は、React 18のサーバーサイドレンダリング(SSR)において、クライアントサイドとサーバーサイドでレンダリングされたUIが一致しないために発生するエラーです。

エラーの原因
このエラーは、主に以下の原因によって発生します。

  1. データの不一致

    • クライアントサイドとサーバーサイドで同じデータをフェッチしている場合でも、タイミングやフェッチ方法の違いにより、データに不一致が生じることがあります。
    • 例えば、サーバーサイドでフェッチしたデータが古い場合や、クライアントサイドでキャッシュされたデータが使用されている場合に発生します。
  2. コンポーネントの変更

    • サーバーサイドレンダリング後にコンポーネントの構造やプロパティが変更された場合、クライアントサイドのhydrationプロセスでエラーが発生します。
    • 例えば、条件分岐やループによってコンポーネントの構成が動的に変わる場合に注意が必要です。
  3. クライアントサイドのスクリプトエラー

    • クライアントサイドのスクリプトエラーにより、hydrationプロセスが中断されることがあります。
    • 例えば、JavaScriptの構文エラーやライブラリの読み込み失敗などが原因となります。

解決方法

  1. データの一貫性確保

    • クライアントサイドとサーバーサイドで同じデータソースを使用し、フェッチ方法やタイミングを一致させる。
    • データのキャッシュを適切に管理する。
    • サーバーサイドレンダリング後にコンポーネントの構造やプロパティが変更されないようにする。
    • 必要に応じて、サーバーサイドレンダリングとクライアントサイドレンダリングを適切に切り替える。
    • JavaScriptの構文エラーやライブラリの読み込みエラーを修正する。
    • エラーハンドリングを実装して、エラー発生時に適切な対処を行う。

Next.jsでの対策

Next.jsでは、サーバーサイドレンダリングの仕組みが提供されているため、以下の方法でエラーを回避できます。

  • Next.jsのエラーバウンダリ機能を利用して、クライアントサイドのスクリプトエラーをキャッチする。
  • useMemouseCallbackなどのReact Hooksを使用して、コンポーネントの再レンダリングを最適化する。
  • getStaticPropsgetServerSidePropsを使用して、ページに必要なデータをサーバーサイドでフェッチする。



React 18のHydrationエラー対策のコード例

エラーの原因: データの不一致

// Server-side rendering
export async function getServerSideProps() {
  const res = await fetch('https://api.example.com/data');
  const data = await res.json();
  return { props: { data    } };
}

// Client-side rendering
function MyComponent({ data }) {
  // ...
}

この例では、サーバーサイドでフェッチしたデータがクライアントサイドのレンダリング時に異なる場合にエラーが発生します。

対策: useMemoによるデータのキャッシュ

import { useMemo } from 'react';

function MyComponent({ data }) {
  const memoizedData = useMemo(() => data, [data]);

  // ...
}

useMemoを使用してデータをキャッシュすることで、クライアントサイドとサーバーサイドのデータの一貫性を確保します。

エラーの原因: コンポーネントの変更

function MyComponent({ showComponent }) {
  return showComponent ? <ChildComponent /> : null;
}

この例では、条件分岐### 対策: useEffectによる条件付きレンダリング

import { useEffect } from 'react';

function MyComponent({ showComponent }) {
  useEffect(() => {
    // コンポーネントがマウントされたときにレンダリング
    if (showComponent) {
      // ChildComponentをレンダリング
    }
  }, [showComponent]);

  return null; // ChildComponentはuseEffect内でレンダリング
}

useEffectを使用して、条件分岐に基づいてコンポーネントをレンダリングすることでエラーを回避します。

エラーの原因: クライアントサイドのスクリプトエラー

function MyComponent() {
  throw new Error('クライアントサイドのエラー');
}

この例では、クライアントサイドのスクリプトエラーが発生した場合にhydrationプロセスが中断されます。

対策: エラーハンドリング

import { Suspense } from 'react';

function MyComponent() {
  return (
    <Suspense fallback={<div>Loading...</div>}>
      {/* エラーが発生した場合、fallbackが表示される */}
      <ChildComponent />
    </Suspense>
  );
}



クライアントサイドレンダリング(CSR)の活用

  • SEOや初期表示速度の観点からはパフォーマンスが劣る場合がある。
  • サーバーサイドレンダリングに固執せず、クライアントサイドレンダリングを使用する。

静的サイトジェネレーション(SSG)の導入

  • SEOや初期表示速度の観点から優れている。
  • データが動的に変化しない場合に適している。
  • ビルド時にHTMLファイルを生成し、クライアントサイドに配信する。

サーバーサイドレンダリング(SSR)の最適化

  • エラーハンドリングを強化する。
  • useMemouseCallbackを活用して、再レンダリングを減らす。
  • データフェッチの効率化やコンポーネントの最適化を行う。

フレームワークの機能を活用

  • これらのフレームワークは、エラー対策やパフォーマンス最適化の機能を備えている。
  • Next.jsやGatsbyなどのフレームワークが提供するサーバーサイドレンダリングや静的サイトジェネレーションの機能を利用する。

カスタムhydration処理

  • 複雑なアプリケーションや特殊なユースケースの場合に有効。
  • Reactのhydrationプロセスをカスタマイズして、エラーを回避する。

reactjs next.js



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