Node.js 自己署名SSL証明書検証無効化
Node.jsで自己署名SSL証明書の検証を無視する
Node.jsのhttps.request
モジュールを使用してHTTPSリクエストを行う際、サーバーのSSL証明書が自己署名されている場合、デフォルトでは検証エラーが発生します。このエラーを回避し、自己署名証明書を信頼する方法は、agentOptions
オブジェクトのrejectUnauthorized
プロパティをfalse
に設定することです。
コード例
const https = require('https');
const options = {
hostname: 'example.com',
port: 443,
path: '/api/data',
agent: new https.Agent({
rejectUnauthorized: false
})
};
https.request(options, (res) => {
console.log(`statusCode: ${res.statusCode}`);
res.on('data', (d) => {
process.stdout.write(d);
});
}).on('error', (err) => {
console.error(err);
});
解説
- https.Agentオブジェクトの作成
https.Agent
オブジェクトは、HTTPリクエストの再利用可能なエージェントを作成します。 - rejectUnauthorizedプロパティの設定
rejectUnauthorized
プロパティをfalse
に設定することで、自己署名証明書の検証を無視します。 - https.requestの呼び出し
https.request
メソッドを使用してHTTPSリクエストを発行します。options
オブジェクトには、ホスト名、ポート番号、パス、およびエージェント情報が含まれています。
注意
- 自己署名証明書を使用する必要がある場合は、適切なセキュリティ対策を講じてください。
- 信頼できる認証局から発行された証明書を使用することを推奨します。
- 自己署名証明書を使用する際は、セキュリティリスクがあることを理解してください。攻撃者が中間者攻撃を実行し、通信を傍受する可能性があります。
コードの目的
Node.jsでhttps.request
モジュールを使用してHTTPSリクエストを行う際、サーバーのSSL証明書が自己署名されている場合、デフォルトでは検証エラーが発生します。このコードは、その検証を意図的に無視し、自己署名証明書を持つサーバーに接続できるようにするものです。
コードの仕組み
const https = require('https');
const options = {
hostname: 'example.com',
port: 443,
path: '/api/data',
agent: new https.Agent({
rejectUnauthorized: false
})
};
https.request(options, (res) => {
console.log(`statusCode: ${res.statusCode}`);
res.on('data', (d) => {
process.stdout.write(d);
});
}).on('error', (err) => {
console.error(err);
});
- httpsモジュールのインポート
https
モジュールは、Node.jsでHTTPS通信を行うためのコアモジュールです。 - optionsオブジェクトの作成
このオブジェクトは、HTTPSリクエストの設定を格納します。hostname
: 接続先のホスト名port
: 接続先のポート番号 (通常は443)path
: リクエストするパス
- https.Agentオブジェクトの作成
- https.requestの呼び出し
options
オブジェクトを指定してhttps.request
メソッドを呼び出すことで、HTTPSリクエストを送信します。res
コールバック関数: レスポンスを受け取った際に実行されます。error
コールバック関数: エラーが発生した場合に実行されます。
各部分の解説
error
コールバック関数- エラーが発生した場合にエラーメッセージを出力します。
res
コールバック関数https.Agent
rejectUnauthorized: false
注意点
- 代替手段
- CA証明書の追加
システムのCA証明書ストアに自己署名証明書を追加する方法もあります。 - カスタム証明書検証
より柔軟な証明書検証を行うために、カスタムの証明書検証ロジックを実装することも可能です。
- CA証明書の追加
- 開発環境での利用
このコードは、開発環境やテスト環境で自己署名証明書を使用する場合にのみ使用してください。本番環境では、必ず信頼できる証明書を使用してください。 - セキュリティリスク
自己署名証明書を使用すると、中間者攻撃などのセキュリティリスクが高まります。信頼できる認証局から発行された証明書を使用することを強く推奨します。
このコードは、Node.jsで自己署名SSL証明書の検証を無視する方法の基本的な例です。しかし、セキュリティリスクを十分に考慮し、適切な状況で使用する必要があります。
追加で知りたいこと
- セキュリティリスクの軽減策
- カスタム証明書検証の実装
- 特定の環境での実装方法
CA証明書の追加
- デメリット
システム全体に影響を与えるため、慎重な運用が必要です。 - メリット
より安全な方法です。システム全体で、その自己署名証明書を信頼できるようになります。 - 方法
システムのCA証明書ストアに、自己署名証明書を追加します。
例(macOSの場合)
# 証明書ファイルをシステムの信頼できるルート証明書ストアに追加
sudo security add-trusted-cert -d -r trustRoot -k /Library/Keychains/System.keychain your_cert.pem
カスタム証明書検証
- デメリット
実装が複雑になる可能性があります。 - メリット
柔軟な検証が可能になります。特定の条件下で証明書を信頼したり、独自の検証ロジックを組み込むことができます。 - 方法
https.Agent
のcert
オプションを使用して、カスタムの証明書検証ロジックを実装します。
例
const https = require('https');
const fs = require('fs');
const options = {
hostname: 'example.com',
port: 443,
path: '/api/data',
agent: new https.Agent({
cert: fs.readFileSync('your_ca.pem') // カスタムCA証明書
})
};
// カスタム証明書検証関数
const customCertVerification = (hostname, cert) => {
// 独自の検証ロジックを実装
// 例: 証明書の発行者をチェックする
if (cert.issuer.commonName === 'Your CA') {
return true;
} else {
return false;
}
};
https.globalAgent.options.rejectUnauthorized = false;
https.globalAgent.options.customCertVerification = customCertVerification;
// ...
環境変数 NODE_TLS_REJECT_UNAUTHORIZED
- デメリット
セキュリティリスクが非常に高く、推奨されません。 - メリット
簡単な設定で全ての証明書エラーを無視できます。 - 方法
この環境変数を0
に設定することで、全てのSSL/TLS証明書エラーを無視します。
NODE_TLS_REJECT_UNAUTHORIZED=0 node your_script.js
- 選択
どの方法を選択するかは、使用する環境やセキュリティ要件によって異なります。 - 開発環境
上記の方法は、開発環境やテスト環境でのみ使用してください。本番環境では、信頼できる証明書を使用してください。 - セキュリティ
自己署名証明書を使用する際は、常にセキュリティリスクを考慮してください。
自己署名SSL証明書を使用する際には、セキュリティと柔軟性のバランスを考慮して、適切な方法を選択する必要があります。
- カスタム証明書検証の高度な使い方
node.js https ssl-certificate