【今すぐ使える】Angularでコンテンツとビューの初期化を適切に行う方法：ngAfterContentInitとngAfterViewInit

AngularにおけるngAfterContentInitとngAfterViewInitの違い

ngAfterContentInit

• コンポーネントのコンテンツが初期化された後に呼び出されます。
• コンポーネントのコンテンツとは、<ng-content>ディレクティブを使用して投影された要素を指します。
• このフックは、コンテンツにアクセスして操作するために使用されます。
• 例：
  • コンテンツ要素のスタイルを設定する
  • コンテンツ要素に基づいてデータを取得する
  • コンテンツ要素を非表示または表示する

• コンポーネントのビューとは、コンポーネントテンプレートとそれに関連するすべてのDOM要素を指します。
• 例：
  • DOM要素のサイズを取得する
  • DOM要素にイベントリスナーを追加する
  • コンポーネントのサイズを変更する

要約

例

import { Component, AfterContentInit, AfterViewInit } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'my-component',
  template: `
    <div>
      <ng-content></ng-content>
    </div>
  `,
})
export class MyComponent implements AfterContentInit, AfterViewInit {
  ngAfterContentInit() {
    // コンテンツにアクセスして操作する
    console.log(this.contentElement.textContent);
  }

  ngAfterViewInit() {
    // ビューにアクセスして操作する
    console.log(this.elementRef.nativeElement.offsetWidth);
  }

  constructor(private contentElement: ElementRef) {}
}

この例では、MyComponentコンポーネントはngAfterContentInitとngAfterViewInitの両方のライフサイクルフックを実装しています。

• ngAfterContentInitフックは、コンポーネントの<ng-content>要素に投影されたコンテンツにアクセスしてログ出力します。
• ngAfterViewInitフックは、コンポーネントのルート要素の幅を取得してログ出力します。

このように、ngAfterContentInitとngAfterViewInitは、それぞれ異なるタイミングで異なる目的に使用されます。

サンプルコード：ngAfterContentInitとngAfterViewInitの違い

app.component.html

<div class="app">
  <h2>コンポーネント</h2>
  <my-content>
    </my-content>
  <button (click)="changeContent()">コンテンツを変更</button>
</div>

import { Component, ViewChild } from '@angular/core';
import { MyContentComponent } from './my-content.component';

@Component({
  selector: 'app-root',
  templateUrl: './app.component.html',
  styleUrls: ['./app.component.css'],
})
export class AppComponent {
  @ViewChild(MyContentComponent) contentComponent: MyContentComponent;

  constructor() {}

  changeContent() {
    this.contentComponent.content = '新しいコンテンツ';
  }
}

my-content.component.html

<p>{{ content }}</p>

import { Component, Input, AfterContentInit, AfterViewInit } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'my-content',
  templateUrl: './my-content.component.html',
  styleUrls: ['./my-content.component.css'],
})
export class MyContentComponent implements AfterContentInit, AfterViewInit {
  @Input() content = '初期コンテンツ';

  ngAfterContentInit() {
    console.log('ngAfterContentInit - コンテンツ:', this.content);
  }

  ngAfterViewInit() {
    console.log('ngAfterViewInit - コンテンツ:', this.content);
  }
}

説明

1. app.component.htmlテンプレートは、my-contentコンポーネントを2回使用します。
2. changeContentボタンをクリックすると、my-content.componentのcontentプロパティが変更されます。
3. MyContentComponentコンポーネントは、@Inputデコレータを使用してcontentプロパティを受け取ります。

実行結果

このコードを実行すると、以下の出力がコンソールに出力されます。

ngAfterContentInit - コンテンツ: 初期コンテンツ
ngAfterViewInit - コンテンツ: 初期コンテンツ

// ボタンをクリックすると

ngAfterContentInit - コンテンツ: 新しいコンテンツ
ngAfterViewInit - コンテンツ: 新しいコンテンツ

解説

• ngAfterContentInitフックは、コンポーネントの<ng-content>要素に投影されたコンテンツが初期化された後に呼び出されます。そのため、最初の出力ではコンテンツ: 初期コンテンツと出力されます。
• ngAfterViewInitフックは、コンポーネントのビューが初期化された後に呼び出されます。ビューには、コンポーネントテンプレートとそれに関連するすべてのDOM要素が含まれます。そのため、最初の出力でもコンテンツ: 初期コンテンツと出力されます。
• コンテンツプロパティが変更されると、ngAfterContentInitフックが再度呼び出されます。そのため、2番目の出力ではコンテンツ: 新しいコンテンツと出力されます。
• ngAfterViewInitフックは、コンテンツプロパティの変更後には再度呼び出されません。これは、ngAfterViewInitフックはビューの初期化時にのみ呼び出されるためです。

補足

• この例では、ViewChildデコレータを使用してMyContentComponentコンポーネントインスタンスにアクセスしています。これは、コンポーネントテンプレート内の要素にアクセスするための一般的な方法です。
• changeContentメソッドは、my-content.componentのcontentプロパティを直接変更しています。これは、コンポーネント間のデータバインディングを使用するより簡単な方法ですが、コンポーネント間のデータフローを制御する場合は推奨されません。

このサンプルコードが、ngAfterContentInitとngAfterViewInitの違いを理解する

その他の例：ngAfterContentInitとngAfterViewInitの違い

コンテンツに基づいてコンポーネントロジックを初期化する

ngAfterContentInitフックを使用して、コンポーネントに投影されたコンテンツに基づいてロジックを初期化できます。

例：

import { Component, AfterContentInit } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'my-component',
  template: `
    <ng-content></ng-content>
  `,
})
export class MyComponent implements AfterContentInit {
  ngAfterContentInit() {
    const contentElement = this.contentElement.nativeElement;
    const images = contentElement.querySelectorAll('img');

    if (images.length > 0) {
      // コンポーネントのロジックを初期化する
      console.log('コンポーネントに画像が含まれています。');
    }
  }

  constructor(private contentElement: ElementRef) {}
}

コンポーネントのサイズをコンテンツに基づいて調整する

import { Component, AfterViewInit, ViewChild } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'my-component',
  template: `
    <div #content>
      <ng-content></ng-content>
    </div>
  `,
})
export class MyComponent implements AfterViewInit {
  @ViewChild('content') contentElement: ElementRef;

  ngAfterViewInit() {
    const contentHeight = this.contentElement.nativeElement.offsetHeight;
    this.contentElement.nativeElement.style.height = contentHeight + 'px';
  }
}

コンテンツにアニメーションを追加する

import { Component, AfterContentInit, AnimationPlayer, animation } from '@angular/core';

@Component({
  selector: 'my-component',
  template: `
    <ng-content></ng-content>
  `,
})
export class MyComponent implements AfterContentInit {
  ngAfterContentInit() {
    const contentElements = this.contentElement.nativeElement.querySelectorAll('*');

    for (const element of contentElements) {
      const animationPlayer = animation(
        [
          style({ opacity: 0 }),
          animate('500ms ease-in-out', style({ opacity: 1 })),
        ]
      );

      animationPlayer.play(element);
    }
  }

  constructor(private contentElement: ElementRef) {}
}

ngAfterContentInitとngAfterViewInitは、どちらもAngularコンポーネントのライフサイクルフックですが、それぞれ異なるタイミングで呼び出され、異なる目的に使用されます。

• ngAfterContentInitは、コンポーネントのコンテンツが初期化された後に呼び出されます。コンテンツとは、<ng-content>ディレクティブを使用して投影された要素を指します。このフックは、コンテンツにアクセスして操作するために使用されます。

これらのフックを正しく使用することで、コンポーネントのロジックをより効率的かつ効果的に記述することができます。