Angularフォームにバリデータを追加する

2024-10-08

AngularでFormControl作成後にValidatorを追加する方法

AngularReactive Formsにおいて、FormControlを作成した後にValidatorを追加する方法について解説します。

FormControlの定義と初期化

まず、FormControlを定義し、初期値を設定します。

import { FormControl } from '@angular/forms';

const myControl = new FormControl('initial value');

Validatorの作成

次に、必要なバリデーションロジックを実装したValidator関数を作成します。

function customValidator(control: FormControl): { [key: string]: any } | null {
  // バリデーションロジック
  if (control.value.length < 5) {
    return { 'minlength': true }; // 例: 文字数が5未満の場合はエラー
  }
  return null;
}

FormControlにValidatorを追加するには、updateValueAndValidityメソッドを使用します。

myControl.updateValueAndValidity({ onlySelf: true });
  • onlySelf: trueは、親フォームグループのバリデーションをトリガーしないように指定します。

フォームがサブミットされたときや、FormControlの値が変更されたときに、Validatorが適用されます。

myControl.valueChanges.subscribe((value) => {
  // 値が変更されたときの処理
});

以下の例では、FormControlにcustomValidatorを追加し、文字数が5未満の場合はエラーを表示します。

import { Component } from '@angular/core';
import { FormControl, Validators } from '@angular/forms';

@Component({
  selector: 'app-my-component',
  template: `
    <form [formGroup]="myForm">
      <input type="text" formControlName="myControl">
      <div *ngIf="myControl.errors?.minlength">文字数が5未満です</div>
      <button type="submit" [disabled]="myForm.invalid">Submit</button>
    </form>
  `
})
export class MyComponent {
  myForm = new FormGroup({
    myControl: new FormControl('', [Validators.required])
  });

  constructor() {
    // FormControl作成後にValidatorを追加
    this.myControl.updateValueAndValidity({ onlySelf: true });
  }

  get myControl(): FormControl {
    return this.myForm.get('myControl') as FormControl;
  }
}



コードの解説

import { Component } from '@angular/core';
import { FormControl, FormGroup, Validators } from '@angular/forms';

@Component({
  selector: 'app-my-   component',
  template: `
    <form [formGroup]="myForm">
      <input type="text" formControlName="myControl">
      <div *ngIf="myControl.errors?.minlength">文字数が5未満です</div>
      <button type="submit" [disabled]="myForm.invalid">Submit</button>
    </form>
  `
})
export class MyComponent {
  myForm = new FormGroup({
    myControl: new FormControl('', [Validators.required])
  });

  constructor() {
    // FormControl作成後にValidatorを追加
    this.myControl.updateValueAndValidity({ onlySelf: true });
  }

  get myControl(): FormControl {
    return this.myForm.get('myControl') as FormControl;
  }
}

各部分の解説

  1. インポート

  2. コンポーネント

    • @Component: コンポーネントを定義します。
  3. フォームグループ

    • myForm: FormGroupを作成し、myControlという名前のFormControlを追加します。
    • Validators.required: 入力値が必須であるというバリデーションを追加します。
  4. コンストラクタ

  5. ゲッター

コードの動作

  1. コンポーネントが初期化されると、myForm FormGroupが作成され、myControl FormControlが初期化されます。
  2. updateValueAndValidityが呼び出され、Validators.requiredバリデーションが適用されます。
  3. ユーザーが入力すると、myControl.valueChangesがトリガーされ、入力値が変更されたときにバリデーションが実行されます。
  4. 入力値が5文字未満の場合、minlengthエラーが発生し、エラーメッセージが表示されます。
  5. フォームが有効な場合のみ、送信ボタンが有効になります。

コードのポイント

  • エラーメッセージ
    *ngIfディレクティブを使用して、エラーが発生した場合にカスタムエラーメッセージを表示できます。
  • カスタムバリデーション
    customValidator関数を作成し、独自のバリデーションロジックを実装できます。
  • 動的なバリデーション
    FormControl作成後にupdateValueAndValidityを呼び出すことで、動的にバリデーションを追加できます。
  • バリデーションエラー
    FormControl.errorsプロパティで、発生したバリデーションエラーを確認できます。
  • 非同期バリデーション
    asyncValidatorを使用して、サーバーサイドとの通信など、非同期なバリデーションを行うことができます。

さらに詳しく知りたい場合




FormGroupのsetControlメソッドを用いる

  • コード例
  • 既存のFormControlを置き換える
    FormGroupのsetControlメソッドを用いて、既存のFormControlを新しいFormControlに置き換えることで、新しいValidatorを含んだFormControlに更新できます。
this.myForm.setControl('myControl', new FormControl('', [Validators.required, customValidator]));
  • 注意点
    • 既存のFormControlに関連付けられた値やエラーは失われます。
    • フォーム構造が大きく変更される可能性があるため、慎重に使用する必要があります。

DynamicFormControlDirectiveを用いる

  • 動的にFormControlを作成する
    DynamicFormControlDirectiveを用いて、動的にFormControlを作成し、FormGroupに追加することができます。
import { Component, Directive } from '@angular/core';
import { AbstractControl, FormControl, FormGroup, NG_VALUE_ACCESSOR } from '@angular/forms';

// DynamicFormControlDirective
@Directive({
  selector: '[dynamicForm]',
  providers: [{ provide: NG_VALUE_ACCESSOR, useExisting: DynamicFormControlDirective, multi: true }]
})
export class DynamicFormControlDirective extends AbstractControl {
  // ...
}

// Component
@Component({
  // ...
})
export class MyComponent {
  myForm = new FormGroup({});

  addControl() {
    const control = new FormControl('', [Validators.required, customValidator]);
    this.myForm.addControl('dynamicControl', control);
  }
}
  • メリット
    • フォーム構造を柔軟に変更できます。
    • 動的なフォームの作成に適しています。

カスタムバリデーションディレクティブを作成する

  • 独自のバリデーションロジックを実装する
    カスタムバリデーションディレクティブを作成し、任意の要素に適用することで、独自のバリデーションルールを定義できます。
// custom-validator.directive.ts
@Directive({
  selector: '[customValidator]',
  providers: [{ provide: NG_VALIDATORS, useExisting: CustomValidatorDirective, multi: true }]
})
export class Cu   stomValidatorDirective implements Validator    {
  // ...
}
  • メリット
    • 再利用可能なバリデーションロジックを作成できます。
    • テンプレート駆動フォームにも適用できます。

どの方法を選ぶべきか?

  • 独自のバリデーションロジックを実装したい場合
    カスタムバリデーションディレクティブ
  • 動的にFormControlを追加したい場合
    DynamicFormControlDirective
  • 既存のFormControlを更新したい場合
    setControlメソッド

選択のポイントは、

  • 再利用性 などを考慮して決定する必要があります。
  • バリデーションロジックの複雑さ
  • フォームの構造

AngularのReactive Formsにおいて、FormControl作成後にValidatorを追加する方法は複数存在します。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。

  • Reactive Forms
    TypeScriptのクラスを使用して、フォームをプログラム的に構築し、より柔軟な制御が可能です。
  • テンプレート駆動フォーム
    ngModelディレクティブと組み合わせて、テンプレート内で直接バリデーションを定義できます。

angular forms angular-reactive-forms



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