【超解説】AngularフォームでformControlNameとformGroupNameを使いこなすテクニック

2024-07-27

AngularでformControlNameFormGroupをネストする方法

ネストされたフォームグループの例

以下の例は、ユーザー情報と住所情報を含む、ネストされたフォームグループの例です。

<form [formGroup]="userForm">
  <div formGroupName="userInfo">
    <input type="text" formControlName="name" placeholder="名前">
    <input type="email" formControlName="email" placeholder="メールアドレス">
  </div>
  <div formGroupName="address">
    <input type="text" formControlName="street" placeholder="番地">
    <input type="text" formControlName="city" placeholder="市区町村">
    <input type="text" formControlName="postalCode" placeholder="郵便番号">
  </div>
</form>

この例では、userFormという名前の親フォームグループがあり、その中にuserInfoaddressという名前の2つのネストされたフォームグループがあります。各フォームグループには、それぞれnameemailstreetcitypostalCodeという名前のフォームコントロールが含まれています。

formControlNameとformGroupNameの使い方

ネストされたフォームグループ内のフォームコントロールにアクセスするには、formControlNameディレクティブとformGroupNameディレクティブを組み合わせる必要があります。

  • formControlNameディレクティブは、フォームコントロールの名前を指定します。
  • formGroupNameディレクティブは、ネストされたフォームグループの名前を指定します。

上記の例の場合、nameフォームコントロールにアクセスするには、次のように記述します。

<input type="text" formControlName="name" placeholder="名前">

この場合、formControlNameディレクティブはnameという名前を指定していますが、単独ではどのフォームグループに属するフォームコントロールなのかを特定できません。そこで、formGroupNameディレクティブを使用して、userInfoという名前のネストされたフォームグループに属するフォームコントロールであることを明示する必要があります。

ネストされたフォームグループの値の取得と設定

ネストされたフォームグループの値を取得するには、FormGroupインスタンスのget()メソッドを使用します。設定するには、setValue()メソッドを使用します。

// ユーザー情報の取得
const userInfo = userForm.get('userInfo').value;
console.log(userInfo.name); // "山田 太郎"

// 住所情報の更新
userForm.get('address').setValue({
  street: '新横浜2丁目1-1',
  city: '横浜市',
  postalCode: '220-0001'
});

Angularでネストされたフォームグループを使用する場合は、formControlNameformGroupNameディレクティブを正しく組み合わせることで、フォームコントロールにアクセスしたり、値を取得・設定したりすることができます。

  • ネストされたフォームグループは、さらに深くネストさせることができます。
  • フォームコントロールとフォームグループには、さまざまなバリデーションルールを適用することができます。
  • Reactive Formsは、複雑なフォームを扱うのに役立つ強力なツールです。



<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
  <title>Nested Form Groups Example</title>
  <script src="https://unpkg.com/@angular/core@latest"></script>
  <script src="https://unpkg.com/@angular/forms@latest"></script>
  <script src="app.component.ts"></script>
</head>
<body>
  <app-root></app-root>
</body>
</html>

import { Component } from '@angular/core';
import { FormGroup, FormControl, Validators } from '@angular/forms';

@Component({
  selector: 'app-root',
  template: `
    <form [formGroup]="userForm">
      <div formGroupName="userInfo">
        <input type="text" formControlName="name" placeholder="名前">
        <input type="email" formControlName="email" placeholder="メールアドレス">
      </div>
      <div formGroupName="address">
        <input type="text" formControlName="street" placeholder="番地">
        <input type="text" formControlName="city" placeholder="市区町村">
        <input type="text" formControlName="postalCode" placeholder="郵便番号">
      </div>
      <button type="button" (click)="onSubmit()">送信</button>
    </form>
  `
})
export class AppComponent {
  userForm = new FormGroup({
    userInfo: new FormGroup({
      name: new FormControl('', [Validators.required]),
      email: new FormControl('', [Validators.required, Validators.email]),
    }),
    address: new FormGroup({
      street: new FormControl('', [Validators.required]),
      city: new FormControl('', [Validators.required]),
      postalCode: new FormControl('', [Validators.required, Validators.pattern(/^\d{3}-\d{4}$/)]),
    }),
  });

  onSubmit() {
    console.log(this.userForm.value);
  }
}

このコードでは、以下の処理が行われています。

  1. FormGroupインスタンスを2つ作成します。1つはユーザー情報用、もう1つは住所情報用です。
  2. 各フォームグループには、それぞれFormControlインスタンスを複数作成します。各フォームコントロールには、バリデーションルールを設定します。
  3. 親フォームグループをuserFormという変数に格納します。
  4. テンプレートで、formGroupディレクティブを使用して親フォームグループにバインドします。
  5. onSubmit()メソッドで、フォーム送信時にフォームの値をコンソールに出力します。

注意事項




FormBuilderを使用する

FormBuilderクラスは、フォームグループとフォームコントロールを簡単に作成するための便利なツールです。ネストされたフォームグループを作成する場合にも、FormBuilderを使用することができます。

import { FormBuilder } from '@angular/forms';

const userForm = new FormBuilder().group({
  userInfo: new FormBuilder().group({
    name: ['', Validators.required],
    email: ['', [Validators.required, Validators.email]],
  }),
  address: new FormBuilder().group({
    street: ['', Validators.required],
    city: ['', Validators.required],
    postalCode: ['', [Validators.required, Validators.pattern(/^\d{3}-\d{4}$/)]],
  }),
});

テンプレート駆動フォームを使用する

Angularには、Reactive Forms以外にもテンプレート駆動フォームというフォーム処理方法があります。テンプレート駆動フォームは、フォームの値をテンプレート内で直接操作できるという利点があります。

ネストされたフォームグループをテンプレート駆動フォームで扱う場合、ngModelディレクティブとformGroupディレクティブを組み合わせる必要があります。

<form [formGroup]="userForm">
  <div formGroupName="userInfo">
    <input type="text" [(ngModel)]="userForm.get('userInfo.name').value" placeholder="名前">
    <input type="email" [(ngModel)]="userForm.get('userInfo.email').value" placeholder="メールアドレス">
  </div>
  <div formGroupName="address">
    <input type="text" [(ngModel)]="userForm.get('address.street').value" placeholder="番地">
    <input type="text" [(ngModel)]="userForm.get('address.city').value" placeholder="市区町村">
    <input type="text" [(ngModel)]="userForm.get('address.postalCode').value" placeholder="郵便番号">
  </div>
  <button type="button" (click)="onSubmit()">送信</button>
</form>

フォームコンポーネントを使用する

フォームコンポーネントは、再利用可能なフォーム部品を作成するための便利な方法です。ネストされたフォームグループをフォームコンポーネントとして作成することもできます。

フォームコンポーネントを作成するには、以下の手順が必要です。

  1. フォームコンポーネント用のクラスを作成します。
  2. クラス内に、フォームグループとテンプレートを定義します。
  3. フォームコンポーネントを@Componentデコレータでデコレートします。
  4. テンプレートで、フォームコンポーネントを使用します。
<div formGroupName="userInfo">
  <input type="text" formControlName="name" placeholder="名前">
  <input type="email" formControlName="email" placeholder="メールアドレス">
</div>

<user-info-form [formGroup]="userForm"></user-info-form>

このコードは、ユーザー情報用のフォームコンポーネントを作成し、親コンポーネントで使用しています。フォームコンポーネントを使用すると、コードをよりモジュール化し、再利用することができます。

どの方法を選択するべきか?

どの方法を選択するかは、アプリケーションの要件によって異なります。

  • シンプルなフォームを作成する場合は、formControlNameformGroupNameディレクティブを使用するだけで十分です。
  • より複雑なフォームを作成する場合は、FormBuilderやテンプレート駆動フォームを使用すると、コードがより簡潔で読みやすくなります。
  • 再利用可能なフォーム部品を作成する場合は、フォームコンポーネントを使用します。

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